出逢い・こいびと-4
多目的トイレに入り、引き戸を閉めて鍵をかけると、LEDの照明がぱっと点灯した。全体的にクリーム色で統一された多目的トイレは完成してから日が浅いからかかなりきれいだ。
「しのちゃん、ランドセルここに置こう」
俺はおむつ交換台を引き出してしのちゃんに促した。しのちゃんはミントグリーンのランドセルを台にぽん、と乗せ、わくわくした顔で俺を振り向いた。いや実際、俺の顔を見上げて「わくわく」と言った。
「じゃ、見せてあげる」
俺は、七分丈のクロップドパンツのボタンを外し、まずパンツだけをくるぶしまで下ろした。俺の目の前、30cmと離れていない場所に立っているしのちゃんの目線は、ちょうど俺のヘソ下あたりに来る。グレーのボクサーショーツに浮かぶ、すでに半勃起している俺のおちんちんのシルエットを見下ろすしのちゃんの鼻には、俺の股間の蒸れた匂いが漂っているはずだ。
俺は左手でシャツの裾を腹のあたりまでたくし上げ、右手でボクサーショーツのウエスト部分を掴んでめくった。多少はサマーカットしてある陰毛と、半勃起して中途半端に包皮が剥けかけているおちんちんが、8歳のしのちゃんの目の前にぺろん、とさらけ出される。
「うわぁ、おちんちんだ……すごぉーい、なんか、動いてる……」
俺のおちんちんを見下ろすように凝視しながら、しのちゃんがちょっとキーの高くなった声で言った。半勃起してピクピク動く俺の半剥けの亀頭に、しのちゃんの生温かい吐息がかかる。
「しのちゃんは、おちんちんみるの初めて?」
「ううん、むかしパパの見たことある。でもちょっとだけ」
「学校の子のとかは?」
「ない」
「じゃあ、このおちんちんが、しのちゃんがちゃんと見る初めてのおちんちんだね」
「うーん、ふふ、へへへ」
しのちゃんが顔を上げて照れたように笑った。頬が上気して赤くなっている。
「俺、嬉しいよ。いちばん好きなしのちゃんにおちんちん見られて。これからは、しのちゃんにしか見せないからね」
女の子は「いちばん」「しのちゃんにだけ」といった表現に弱い。案の定、しのちゃんは瞳をうるうると潤わせ、唇をきゅっとすぼめてこくん、とうなずいた。
「しのちゃん、おちんちんの匂いする?」
しのちゃんは、またおちんちんに目を戻し、顔をさっきよりちょっとだけおちんちんに近づけた。俺の亀頭の至近距離に小学2年生の幼女の顔があって、俺の半勃起している仮性包茎おちんちんの匂いを嗅いでいる。
「うーん……ちょっと」
「いやな匂い?」
「わかんない、くさく、は、ないかも」
「この匂いはね、好きな人におちんちん見られると、自然に出ちゃう匂いなんだよ」
いや俺、それ単に皮脂腺の分泌物やら恥垢やらの匂いだろ。
「そうなんだー、あたしのこと好きだから、こういう匂いになるんだね」
「うん、あと、ちょっと硬くなったり、動いたりするのは、好きな人に見られて嬉しいから」
「ふへへ、動いてるのかわいい」
亀頭にかかるしのちゃんの吐息の温度が心なしか高くなっているような気がする。理性が吹き飛びそうだが、ここは必死に我慢だ。せっかく手に入れたお楽しみ、なんとか継続させなきゃ。ここでヘタなことして母親に言われでもしたら一巻の終わりだ。
「しのちゃん、これからもときどき見せてあげるから、今日はここまでにしようね」
「えー、もっと見てたい」
俺を見上げるしのちゃんのほっぺたがぷっ、とふくれる。
「しのちゃんがまた見たくなったら、いつでも見せてあげる。だから、俺と約束して欲しいんだけど」
「ん?なぁに」
「しのちゃんと俺が恋人になったことと、俺のおちんちん見てること。この二つ、誰にも言っちゃだめだよ。ママにも、先生にも、友達にも。そしたら、これからもずっと恋人でいられるからね」
しのちゃんは、にっこり笑ってこくん、とうなずいた。たぶんこれで秘密は守って……もらえると思う。
俺はボクサーショーツとクロップドパンツをもとのように穿き、クロップドパンツのポケットからスマホを取り出して、かたわらの洋式便座に腰掛けた。
「しのちゃん、お願いがあるんだ」
「うん」
俺はスマホのカメラアプリを立ち上げ、動画モードの撮影ボタンをタップしてしのちゃんの顔にレンズを向けた。
「これに向かって、『お兄ちゃん大好き、お兄ちゃんのおちんちんも大好き』って言ってみて」
「えーやだぁ、なんかエッチっぽい……ん、いいよ……えっと、あたし、お兄ちゃんのことが、だーいすきっ。あと、お兄ちゃんの、かわいいおちんちんも、だーすきっ!」
しのちゃんは想像以上にはきはきとそう言うと、最後にレンズに向かって両手でうさちゃんピースまでしてくれた。