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島の少女(海女編)
【ロリ 官能小説】

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2)さなの家へ-1

2)さなの家へ

組合長が、さなの笑顔に笑顔で答える。
「 今からお母さんのとこに行くところ。 あれ、さなちゃん、まだ学校の時間じゃない、お昼前だよ 」
「 あ、はい、 あの、学校の先生にお母さ… 母から電話があって、海女仕事が入ったから直ぐに帰りなさい、って。 だから急いで帰ってたんです。 だから、さぼってるんじゃなくって… 」
「 あー、大丈夫、大丈夫。 全然うたがってないから。 それに、お仕事、組合から行ってるんだから、私が知らない訳ないでしょう 」

さなは、あっそうか、と言いながら、真っ赤になっている。雄一の地元では、小学生でも高学年になると、こんな幼い反応をする感じの子は見たことが無い。良くも悪くも、もっとスレている。

雄一は、素直に正直に答える少女に好感を持った。おかあさん、と言いかけてから「はは」と言い直す辺りも良いと思う。反対に、組合長の質問は、分かってて聞いているから意地悪だな、と思った。全然悪気は無さそうだけど。

ここから雄一はスクーターを降りて、さなという少女と並んで歩く事になった。組合長は、もっとスピードを落として、歩く人に合わせている。
さなの身長は、雄一と比べるとかなり低かった。176センチの雄一は、男性の平均よりは高い方だが、さなの頭の天辺が真下に見える。30センチ以上は低いと思う。
細い土の道は3人の他には誰もいないので、真ん中に雄一、右側に組合長のスクーター、左を少女が歩いている。
最初は、両側の2人の声が雄一を跳び越えて会話していく。その中で雄一は次の事が分かった。

・海女エリアの小学校だから、海女に関係する行事は学校よりも優先される。小学校は義務教育だから、反対に出席日数の決まりが無くて、進級や卒業にも影響が無い。自分の家族の誰かが海女に関係している児童がほとんどだから、時々こういう事はある。(でも、個人差はある)
・ただ、見習いとは言え、実際に『海女』をしている子どもは、今の学校では、さな1人らしい。普通は中学校を卒業してから始める人がほとんどで、それに、海女の家の女の子が全員海女になる訳ではなく、数は年々減っているそうだ。
・さなは、今は自分の家に海女が1人もいない事を考えて、人よりも早く見習いになって、この海女エリアに住んで良いと自分でも思いたかったそうだ。(組合長は、気にしなくていいのに、とフォローしている)

そして、組合長は、さなに今回の仕事の事を話し始める。
「 さなちゃん、お仕事内容は聞いてる? まだだよね。 えっとね、 このお兄さんは映像の勉強をしているすごい人なんだけど、海女の取材と、お仕事ぶりを撮影したいんだって。 でも、やっぱりお仕事中は撮影って難しいでしょ、カメラの気配で獲物が逃げてもだめだしね。 だから、まだ見習いで練習中のさなにちゃんに、撮影の被写体をやってもらう事になってね。 お兄さんも『見習いでもいい』って言ってくれたし、お母さんも賛成してくれたから。 だから、海女組合の代表として、お兄さんに全面協力してあげてね。 『全面協力』って分かる? とにかく、お兄さんの言う事に組合の代表として全力で応えてほしいという事。 何か分からない事ある? 」

と、いつも組合長の話は勢いがすごい。
さなは、恥ずかしそうに『被写体』の意味を聞いてきたので、雄一が「撮影のモデルさんになる事」と説明すると、
「 えっ、 わたしなんかで、モデルさんなんて出来ますか? もっと美人とか、大人の人じゃないと。 わたしなんて、まだ潜りも下手だし、子どもだし、きちんと被写体、できないと思います。 本当にわたしなんかでいいんですか? 」
と、真面目と心配が混ざった表情で雄一を見上げてくる。
さなの、元々のきれいな顔立ちに、一瞬ちらっと大人の表情が混ざって、少しどきっとする。
でも、雄一はそんな心の動きは見せない様にして、
「 あ、大丈夫だから気にしないで。 ぼくの方も思いっきり撮りたいから、獲物を捕る事よりも、潜ったり泳いだりしているところを思いっきり撮りたいんだ。 確かに、小学生の子どもなのは想定外だけど、きみが… えっと、さなちゃんって呼んだ方がいいのかな… 」
と、ここで話を中断した。

「 え… そうですね… あの、わたしももう『ちゃん』という歳じゃ無いと思いますから… あの、組合長さんは小さい時から、さなちゃんって呼んでるからいいんですが… あの、よかったら『さな』って呼び捨てにして下さい。 大人の人だから、そう言ってくれた方がわたしも安心します 」

さなは、気持ちを上手く言葉には出来なかったけど、自分よりも年上の雄一には呼び捨てにされる方が、一番楽な様であった。

「 うん、分かった分かった。 じゃあ、さな。 さなは小学生で、確かに大人の海女さんよりは劣る部分も多いと思うけど、それ以上に撮影に頑張って協力してくれて、その結果、大人の海女さん以上の映像が取れたらうれしいな 」
すると、組合長もノリ良く、
「 そうそう、さなちゃん。 この島の海女全員の名誉が、さなちゃんのモデル振りにかかってるんだから、お兄さんの言う事をよく聞いて、どんなに大変な内容でも、大人の海女さんでも出来ない様な事でも頑張っちゃいなさい。 頼んだよ 」
と続ける。あまり中身を考えていない話し方にも聞こえるが、ただ「頑張って」と言いたいのだろう。

「 はい、一生懸命に頑張ります。 まだ潜るのも人の半分しかできないけど、頑張ります 」
さなは、少し顔を赤くして返事をした。この意味を聞くと、潜る時間がまだ1分半ぐらいで大人の半分しか出来ないと言う事だった。反対に、雄一にとっては11歳で1分半は、すごいという意味で驚きだったが。


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