新・セクシャルな講義・第7章-2
私は夫人の顔を見ながら言ったつもりだった。
その彼女がどのような反応をするか確認したかった。
彼女は少し考えていたが
「あの、先生のおっしゃることがよく理解できました、
ありがとうございます」
私は、なにか彼女が言いたそうな、訴えそうな目が気になっていた。
私は飲み友達でもある女子大の准教授の妻の実家の別荘という場所で、
参加した女子大生たちに特別な講義をしていた。
講義といっても、私的なものであり、アルコールも入っていた。
それだから気楽であり、普段人には言えないような話をしようと考えた。
その相手が女子大生であり、
さらに准教授の妻である美しい女性だった。
夫人は学生達のフランクな態度に刺激されて、
本当の自己を解放しようと思い悩んでいたように私は感じていた。
多分それは、彼女の閉ざされた心の中にある過去の過ちかも知れない。
それは、教養人の妻として生きてきた彼女自身の悩みだろうか……。
実は後で告白したが、その清楚で美しい彼女自身が、
過去に経験していた不倫という事実だった。
当然、そのことは相手と彼女しか知らない。
妻でありながら、抑えられない不倫という事実、
その罪悪感に苛まれていた日々。
その行為は、自ら求めたものではないが結果的にそうなった。
ずっと一人で彼女が心の中の罪に悩んでいたとき、
私の話を聞いて、
心の中で抑えられない何かを感じたのかも知れない。
私は彼女のそんな気持ちを察して或る話題を提供した。
「では、実際的な不倫のお話をしましょう、
これは事実として知られていることですが、どうでしょう?」
「はいっ、先生、そのお話を聞きたいです」