投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

セクシャルな講義
【女性向け 官能小説】

セクシャルな講義の最初へ セクシャルな講義 52 セクシャルな講義 54 セクシャルな講義の最後へ

新・セクシャルな講義・第7章-3

「では……まずは、こんな話から、
皆さんの中には既にこのお話を知っている方もいると思いますが」
そう言って私は皆を見つめながら次の話を切り出した。

「初めに、少し古い話ですが、作家の有島武郎と人妻との不倫のことです。
彼は当時は独身の売れっ子でした。

相手の彼女は波多野秋子と言い、夫がいる美人の編集者でした。
当時、彼女は出版界では誰からも好かれていました。
しかし、武郎との幾度の密会がばれてしまい、
最後に、二人は武郎の別荘で激しく肉体関係を結びました。
そして、 2人が抱き合って自殺をしたのです。
このように、他人を奪ってまで貫く激しい恋はときには
大いなる代償をうけることがあります」

私が一気に言うと

「あの……有島武郎は、『或る女』や『カインの末裔』を書いた人ですよね」
そう言ったのは、夫人だった。

「はい、そのとおりです。他に不倫の関係の人達といえば、
与謝野晶子が、妻子がありながら奪った与謝野鉄幹との関係でしょう、
後に結婚をしましたが。

つまり不倫とは既婚者、又は婚約者がいながら、
その心と肉体を奪う激しい情愛だと、私は思っています」
そう言って一息つくと夫人が手を挙げた。

「あの失礼ですが、先生は不倫をしたことなんか無いですよね」
その質問に、女子たちは驚いていた。
さらにその女子たちが驚くことがあった。

「ありますよ。まあ、ここでははっきりとは言えませんが」
その時、私は首筋から汗が出ていた。
それに勇気づけられたのか、夫人は言葉を選んでいた。

「あの、これは私ごとで恐縮なのですが、これも不倫かどうか……」
私は、夫人のその言葉が気になっていた。

「学生の皆さん、これから夫人が話す事は絶対に内緒ですからね」

「はーい、もちろん言いません、口にチャックします」
と朱美がいうと、クスクスと言う笑いが起きた。




セクシャルな講義の最初へ セクシャルな講義 52 セクシャルな講義 54 セクシャルな講義の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前