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女子中学生 辱めの部室
【学園物 官能小説】

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アノ子の味方はアタシの敵-1

 瑞華一味がみさきに最初の制裁を加えてから、一週間になる。

 裸身を晒され、陰部を無毛にされ、写真を撮られる。膜の有無をチェックされる。未遂とはいえ、性器に異物を挿入されそうになる。全裸で水泳をさせられ、その一部始終を動画に撮られる。男の子の前で露出を強制され、その生々しいまでのいやらしさを見せつけられる。
 恥辱に次ぐ恥辱を受け、みさきの清純無垢な乙女心はすでにほとんどぼろぼろになっていた。

 だが実はこの間、瑞華の方は瑞華の方で、苛立ちを募らせつつあった。

 彼女らとともにみさきに憎しみを向け、断罪しようとする浩介ファンの女子が、他にいっこうに現れないのだ。
 瑞華としては、そういう仲間を加え、みさきに対する制裁をより苛烈にする。そういう算段だった。

 だが、他の浩介ファンの女生徒でも、自発的にみさきのことを本気で悪く言う子には、まるで出会わない。
 彼女から告白したわけではないのだから、恨むのは筋違い。それが西永くんの気持ちなら仕方ない。相生さんが断ったのも縁がなかっただけ。そんな「正論」―とは瑞華は絶対に認めないだろうが―で受け止める子の方が多いことを、思い知らされつつある。

 これまで加えた一連の制裁のことはもちろん触れていないが、瑞華はみさきのことを口でもLINEでも悪しざまに吹聴している。だが、ほとんど真に受けられることはなく、せいぜいその場で調子を合わせるだけで聞き流されることの方が多かった。テニス部の下級生たちは頷いたようには見えても、それは先輩怖さに同調しているにすぎないことぐらい、瑞華にもうすうす感じ取れた。

 むしろ、ファッションリーダーとして校内で今を時めく立場にある―新東中に明確なスクールカーストは出来ていないが、もしあれば最上層に位置するような―瑞華が、なぜあんな大人しくて目立たない子にそこまでの敵愾心を燃やしてこき下ろすのか、不思議がるような者まで出てきていた。それ自体が噂になりつつあるぐらいで、かえって瑞華の方が浮きつつある。これまでの瑞華のステータスを揺るがす要因になりうるぐらいだった。

 瑞華とともに、「西永くんはみんなのもの、誰も手を出してはいけない」空気をつくる張本人だった岡里実や高居三樹子といった仲間も、かつてタブーを(知らずに)破った2年の白瀬奈都への制裁(その内容までは知らないが)は支持していたのに、今回はみさきのせいだとは思えないと非難には同調してくれない。

「まあ、あの子のことが憎らしいって気持ちはわかるけどね」
そんなふうに、瑞華にそれなりの理解を示すだけにとどまっていた。

 こういうわけで、みさきに対するネガティブ・キャンペーンは、ほとんど功を奏していない。

 全校の浩介ファンの名において、その共通の敵である相生みさきを断罪する。
 これまで掲げてきた大義を、瑞華とて自身の主観の中で維持することすら難しくなっている。心の奥底では、それをうすうす認めざるを得なくなりつつあった。

 どうしてなの? 相生みさきがあんなに酷い女だってことが、なんでわからないの?
 瑞華は苛立ちを取り巻きの朝菜と公江にもぶつけるようになり、彼女らの肝も冷やした。


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