初めてのセックスー嫉妬は極上のスパイス-1
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疼きがおさまらないーー
前日の隼人や理央との情事の気まずさから、なるべく早くホテル出て、出張から帰ってきた佳織は、買い物に出かけたところで悠斗と、冴子と偶然出会ってしまっていた。
悠斗に対する罪悪感がある一方で、非日常的な饗宴、さらには理央との情事を思い出して、度々佳織は物思いにふけってしまう。
春の陽気で、桜も散り出した四月のはじめの週末のことだった。
久しぶりに悠斗が本間家へ泊まりにきたのだった。
二人が寝静まった頃、佳織はシャワーを浴びていた。
ただでさえも最近疼きが収まらないのに、悠斗の顔を見て、悠斗にされたことを思い出し……
さらには悠斗の職場の先輩だという冴子のことを思い出す。
細い割にグラマラスな胸。
ぽってりとした、男を誘うような唇。
いやらしい目元。
そんなことが一瞬すれ違っただけなのにありありと思い返される。
嫉妬をする資格さえないのに、嫉妬をしているのだ。
以前悠斗が借りていた『いやらしい痴女上司のいるオフィス』というAVのタイトルを佳織は思い出してしまう。
あれはもしかして、佳織を妄想して借りたのではなく、あの先輩のことなのではないかーーそんな想像をする。
ーー悠斗くん、オチ×チン、パンパンね…?
ーーセンパイ…ダメです、こんなところで…!
(悠斗くん…もしかして…本当にあの人と…)
そう思ったら嫉妬をしているにもかかわらず、お湯を出したままシャワーヘッドを壁にかけて、自らのそこに手を這わす。
ぬるり、と指が滑る。
「んっ…あの人と…」
(ーーエッチなこと、してるの…?)
「んん、ぁあっ…やだ、こんなに…」
指を差し入れると、熱く、ジンジンとそこが痺れる。
さらなる刺激を求めて、佳織はそこに摩擦を加えた。
「はっ…あ、やっ…悠斗くん…、悠斗くん…のフェラ…したい…んっ、オチ×チン、食べちゃいたい…」
壁に手をついて、脚を肩幅ほどに開いて尻を突き出すような体勢になり、指をぐちゅぐちゅと音がなるほどに動かす。
「んっ、んっ、こんなに、濡れてるから……いれて…悠斗くんの…いれて……」
そのとき、勢いよく折りたたみ式の扉がバタン!と大きな音を立てて開いた。
佳織の体がビクッと大きく震える。体を思わず隠すが、声が出なかった。
ーーそこに立つのは、Tシャツにハーフパンツ姿の悠斗だった。
「え…あ、…やだ、見ないで」
悠斗には一度たりともこの体を見られたことがない。
急に顔が熱くなる。
悠斗は何も言わなかった。
何も言わずに服を脱ぎ出す。
全裸になると佳織へと近づいて、扉を静かに閉めた。