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催眠権売買2
【SF 官能小説】

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最終章、催眠権の終わり-3

あくる日の朝、
日差しが暖かくて気持ちいい。
木々や遊技場が見える大きな公園で、そよ風がほんのり涼しい
私はベンチに座って遠くで遊んでいる小さな子を目で追っていた
すると、私の方に、一人のスーツ着たおじさんが近づいて来る
ベンチに座るのかと思い、目をそらしていたが、
「いい天気ですね」とそのおじさんが話しかけてきたので
一瞬顔をみて首を縦にあいさつしたけど、誰だろう見覚えある顔だったが思い出せない
もう一度見ようかと悩んでいると
「こんな良い空気だと気分が落ち着きますね佐竹さん、っと違った、今は西野さんでしたよね」
とつぜん私の名前を言われたことに驚いて隣に座る男の顔を見た
「なんで私を知っているんですか?」どこかで見たことのあるがおじさんに知り合いはいないし親戚でもない
「よく知っていますよ西野さん」
彼は穏やかな顔をして続けて話しだした「僕は医者では無いのですが、あなたは長い間記憶喪失の状態にあったんですよ」
「記憶喪失?」
「そうです、昨日何をしたか覚えていますか」
「昨日?」そういえば昨日何してたんだろう毎日同じ事の繰り返しで覚えていないかも
「いつもと変わらなくて、思い出せない」
「そうですかいつもと変わらないですか、少し安心しました。西野さんは今何歳かわかりますか?」
「18だけど」
「18ですか、長い間記憶喪失になっていたんですね」
「長い間って、どうゆうことですか」背筋が寒くなって、周りの音がぼやけてきた
彼は自分の鞄から何かを取り出し
「驚くかもしれませんが西野さんは32歳なんですよ、鏡みますか」と手鏡を渡された。
そこには働くお姉さんの顔が映っていて、私の記憶の顔とは違っているけど表情を変えると同じ動きをした
「これ、私?」顔に手をやって確かめたが、間違いなく私の顔らしい
「……うそ」どうなっているの、これ誰なのよ、私の顔どこ行ったの
そういえば32って言ってた10数年近くの記憶がないって事?
「……信じられない」
「驚いたよね、でもねこれから言う事はさらに驚くけど、聞いてくれますか」
「え、まだ何かあるの」と彼に向くと
「うん、実は西野さんは結婚してたんですよ」
「結婚」
「そう、結婚、高校卒業してすぐに体育教師の佐竹先生と結婚して暮らしていました」
「え!佐竹と?なんで」
「まあ聞いて、二人はいつも仲良くて西野は常に旦那にくっついてまわり、他人が羨むほどだったんですよ」
「はぁ、佐竹と?記憶にない」
「うん、たまに教え子とともに3人で暮らしたりして結構面倒見がよかったみたいです」
「え、なんで教え子と?」
「大丈夫、西野もその教え子達と仲良くやってたらしいので安心してください」達って何人いたんだ
「ところがある日佐竹先生から相談があり、教え子と同額だと生活費がつらいと言い出してきまして、
それなら年齢に合わせた値段設定に改編したのですが、やはり安月給では難しく、古い方を手放すことに決められました」
「同額?お金? え、何言っているの、話が読めないんですけど」と聞いたけど彼は無視して話を続けた
「いや、僕も交渉をしたんですが、僕の交渉力がなくて申し訳ない、西野は本日離婚する事になりました」
「はぁ? ごめんなさい、さっきから何を言っているのか分からないんですが」
18で結婚して32で離婚したって事?あの佐竹と?さらにその間の記憶がない
あまりにも質問がいっぱいありすぎて、どれから聞いていいか悩んでいると
「本当に申し訳ない、一生愛すとか言っていたのに男は信用ならないですね」
「いや、だからなんで私が佐竹と結婚するの」まずは最初から聞くしかない
「でも、大丈夫だよ心配しないで、その鏡のように西野は間違いなく美人だから、まだまだ仕事はいっぱいあるよ安心して下さい」
私の話を聞いてない……、仕事ってなんだ
「ちょっと待って、その前に整理させて、私は18で佐竹と結婚して今日別れたんだよね、私はなんでOKしたの、佐竹はなんでここにいないの?」
「ここ?」彼は公園を見渡す
確かに場違いだけど、そもそもこんな話をする場所でもない
「公園だけど、いやいやなんで部活顧問と付き合ってもいないのに結婚するの、とゆうより高校時代の記憶もほとんどない」
私どうなってるの病気なの?
「色々な情報一気に流れて混乱してますね、わかります」
分かるわけない!
「とりあえずあなたと話していても分からない事が多すぎる、佐竹と会って話をします」
私はベンチを立とうとすると
「あ、佐竹先生とは二度と会っちゃだめだよ」と言ってきた
「はぁ?なんで」
「彼には新しい妻がいますので、今度は子供も作るとか言ってました」
「いやいや、意味が分からない、今日離婚してから結婚したって事?」
「うん、正確には婚姻届けだしていないからバツはつかないよ、しかも新妻は今日結婚したわけじゃないよ」
ダメだ、どこを切り取っても理解ができない。
でも何故だか分からないけど佐竹先生には会ってはいけない事になった
「もう、頭いっぱいで整理するため、帰ります」ともう一度ベンチを立つと、彼は私の手を掴み
「あ〜ダメだよ、今日は予定があるんだから」
「予定? なんの?」早く家に帰りたいのに……
「これからは、高校時代に買えなかった人たちが大人になった西野の写真見せたら是非レンタルしたいと申し出が殺到していてね……」
もう限界、こいつの話は理解不能だ、



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