お兄さまのお側で僕は-3
僕はお兄さまのその洞に、淫らな思いで硬直している僕のチンポを押し当てました。
お兄さまの洞の中の熱さをチンポの先にじんわり感じているうちに、いつの間にかずいぶん奥まで吸いこまれています。
(いけない…… お兄さまを汚してしまう……)僕は洞からチンポを抜こうとチカラを入れようとした時、ふと見たお兄さまの顔。
目を閉じて眠りに入ろうとしているお兄さまの顔を見た瞬間、僕はおしとどめることが出来ず、お兄さまの洞の奥めがけて精を放ちかけました。
僕はチンポを洞から抜こうと、とっさにお兄さまの腰に手をかけました。するとお兄さまの片手が、僕の片手の手首をとらえました。
お兄さまの手のぬくもりとチカラに、僕は抗えぬままお兄さまの洞の中で、心地よく自分の性欲を発散させてしまったのです。
僕のチンポは勢いよく萎み、お兄さまの洞からだらしなく白い流れとともにこぼれ落ちました。……
……僕は早くお兄さまの洞をぬぐわなければ、と思いました。でも、カラダを動かそうとするとお兄さまは手首を強くつかむのです。
僕は気づきました。いま、お兄さまのカラダから作曲家の意志が遠ざかろうとしているはずなのです。それがお兄さまを、地の底へ突き落としてしまうような錯覚を感じさせているのです。
そんな錯覚からのがれようと、お兄さまがいま僕の手を頼りにしている……僕はもう一方の手で、手首をにぎるお兄さまの手を包むと、お兄さまの脇に寝ころびました。
お兄さま、ゆっくりおやすみください。僕がそばに……ここにいます。
お兄さまから意志が離れ、錯覚が解けるまでここにいます。
そして……お兄さまが眠るあいだに今夜の痕跡を、消してしまいますね。
そしたら明日朝目がさめたお兄さまは僕をたたき起こして、昨日の演奏会の舞台裏を、いっぱい話してくれることでしょう。
【おしまい】