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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Perfume-5


――――――それから30分後、





(青い薔薇・・・・・・・)


ひとしきり薔薇園の中を巡っていたセリスは、ある一角に咲いている青い薔薇に目を止めた。

数ある薔薇の中で、“青い薔薇”はセリスが最も気に入っているものなのは周知のことだったが、
今セリスの眼前に咲いている薔薇は今まで見たことのないものだった。

一見すると普通の青い薔薇に見えるのだが、よくよく目を凝らしてみると、
花弁そのものにどこか艶と光沢が際立ち、香りも甘さを含んでいた。

大きさも手頃でそれらが一斉に花開いて、まるでセリスの到来を歓迎し自らの存在を誇示しているかのようだった。


他の薔薇同様、いや、それ以上に手間暇と工夫が施されているのは一目瞭然。

通常の青い薔薇も苗の段階から育てるのに他の薔薇よりも手間がかかることを知っているから尚更だ。







その時だった。



「その薔薇は大分手を加えたものだ」


「 !! 」



背後からの声にセリスがはっと振り向くと、目の前には1人の男が立っていた。



背丈はセリスよりも頭半分高い。

年齢は40代後半と思われるものの、灰色の巻き毛が薄くなり、また顔に刻まれた皺の多さが見た目の年齢を数歳老けて見せていた。

顔立ちは四角で顎は角張っており、顔の比率に比して細い目筋と高くない鼻梁、そして真一文字に締まった口。

一見して美男とは言い難く、顔の特徴の無さから無表情の印象を受ける。



一方で首回りから既に筋肉で太く盛り上がり、それが胸筋・腹筋・肩回りから腕にかけてのゴツゴツした印象を半袖シャツの下から現している。

庭作業によく使われるショートエプロンをつけ、
左右の手には使い込まれた軍手。

剪定用の高所用長鋏を右肩に、
ショベルや肥料らしきものが入ったバックを左肩にそれぞれかけている。


足回りも作業用の使い古したジーンズとブーツ越しに彼の逞しさを如実に示していた。

明らかなのは、彼が平素から肉体労働を生業とし、日差しの強い場所を含めて仕事をしているという事実。

それは彼の素肌が日に焼けて焦げ茶色に変色していることからも明らかだ。

特段目立った特徴はないものの、頭の先から爪先まで典型的な“庭師”の格好をした男がそこにいた。


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