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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Perfume-4

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――――――セリスが足を踏み入れた『薔薇園』は、確かにアウザーがわざわざ自慢するだけのものがあり、彼女を瞠目させた。


正面ゲートより敷地に入ればまっすぐに伸びた通路が目に入り、通路沿いの列柱とその間にあるアンティーク調のバラ花壇が続く。

更にその奥には、煉瓦造りの花壇、噴水、ガゼボ等を取り入れ、セリスが見たところ30種類1000株近くの様々な色の薔薇が咲き誇っている。

一方でゲートから列柱の立つ場所まで伸びる直線歩道の先からは、複数の円が外側から内側へ4重になるような形で歩道が設けられており、歩道を歩けばセリスと同じくらいの高さにまで育った薔薇の苗が左右から枝を伸ばしている。


ただ単純に数ある薔薇を植えたというだけではなく、一定の芸術面での工夫や『見せる』ことに着意した配置等が施されていて、紛れもなく『園』という言葉を冠するに相応しいものではないかと思われた。


またゲートをくぐるまでに漂ってきた薔薇の香りも、当然敷地内ではより濃密にセリスの鼻腔に入ってくる。

恐らく品種改良か栽培の手が加わった際に何らかの工夫が施された結果だろうが、それでいてずっと嗅いでいてくどくならないので、薔薇の種類に応じた香りの変化も素直に楽しめるのはありがたかった。



(これだけの敷地に、これだけの規模・・・・改良されているであろう薔薇の色に、この香り・・・・)


自らの趣味としていることもあり、改めて薔薇園そのものを維持していく現場の管理者の大変さを実感していた。


セリスが見たところ、薔薇園には数える程の老人や貴婦人の姿が見え、それぞれ思い思いの風情で、大小様々な薔薇を眺めて楽しんでいる。

何気なくぶらぶら歩きながら薔薇の中を眺めていたセリスの視界。
薔薇園の奥、外壁の際に密着するように建っている一軒の小屋。

古びた物置小屋が隣接し年期の入った作業場所といった雰囲気だが、
ここで小屋のドアが内側から開いて中からブロンドの髪の女性が現れた。

見たところ資産家出と思わせる出で立ちであり、セリスよりやや年上の印象を受ける。

まじまじと見たわけではなかったが、美人の範疇に入る顔立ちの女性の頬はやや上気し瞳にはうっとりとした潤みを帯びている。

何かあったのかと思う間もなく、女性は辺りの様子を伺い、逃げるようにその場を離れていった。



(・・・・・・)



無意識に薔薇の植え込みに身を隠したセリスだったが、何故か女性の瞳の潤みは印象に残った。



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