年に一度のお祭り-6
祭り二日目が始まった。
昨日の疲労が残っていて身体が重い。
「ケンタロウ、おはよう!調子どう?」
「ん〜、あんまり良くないかも。おっさん達にお茶とかたくさん飲まされて小便漏らしちまって褌が気持ち悪い…」
「うわっ、それは最悪だね。僕も昨日漏らしちゃってさ…今日なんてもう臭くて仕方なないよ…」
「そうなんだ……三日間は俺達が穿いてる褌は神様の物だから着替えちゃダメだしな…」
「ほんとだよ。早く終わって欲しい。」
「おーい!そろそろ神輿の出発時間だ!準備しろー!!」
実行委員が大声で叫ぶ。
「はいよ〜!行こうかケンタロウ」
「おう」
俺達は再び神輿を担いで神社に向かう。
「ケンタロウ、ちょっといいかな?」
また実行委員が声をかけてきた。
「はい、なんですか?実行委員さん」
「ケンタロウくん、君にお客様が来てますよ。呼んで来てくれって言われたんだけど、誰かわかるかい?」
「俺に客?」
誰だろう……心当たりがない。
「わかりません……」
「そう、それなら本人に直接聞いてみて。こっちです。着いてきて下さい。」
実行委員の後をついて行くと、そこには見覚えのある顔があった。
「あれっ!?︎あの時のおっさん!」
俺が褌におしっこ漏らした時に手拭いで拭いてくれたおっさんだった。
「やぁ、ケンタロウくん。元気かい?」
「はい、おかげさまで。どうしてここに?」
「いやー、実はケンタロウくんに話があってね。」
「どんな話ですか?」
「実はね赤褌を穿いてるリーダーはね、つまり君だけど祭りの後に競売にかけられる。競り落とした者が君を褌のまま連れて帰って自由に出来るらしいんだ。競り落とした者は神様の代理として君を可愛がることになる。神様のすることだから君には拒否することは出来ないんだよ。私は君を気に入ってるから是非とも競り落としたいと思ってね。資金力で私に敵う者などいないから、私がもう競り落としたようなものだから一応君に挨拶しておこうと思ってね。」
「えっ……そんな……俺は嫌ですよ!そんな話聞いてないですし…大体去年までそんな行事無かったじゃないですか?」
「ふっ、私は国会議員の偉い先生でね。この村には多額の補助金も落としてやってるし、祭りにも莫大な寄付をしている。誰もこの村で私に逆らえる者はいないし、私の一存で祭りの行事などどうにでも変えることが出来るんだよ。」
「くっ……」
「そうだ、私がどれだけ力を持っているか君に見せてやろう。」
そういうとおっさんは無理やり俺を抱き抱えて膝の上に乗せた。
そして褌の上から俺の股間を乱暴に掴んで揉みしだく。
「やめてください!」
俺は抵抗するが、大人の男の力に適うはずもなく…… 次第に俺の身体は熱を帯びていく。
「実行委員、もう話は終わった。入ってきていいぞ。」
おっさんがドアの外に立っている実行委員に声をかけると実行委員の村の青年が中に入ってきた。
おっさんに抱かれて褌の上から股間を揉まれている俺の姿を見てギョッとした表情を浮かべるがすぐに普通の顔にもどる。
「実行委員の君、私はいま何をしているか分かるかね?」
実行委員の青年は俺の顔を見て申し訳なさそうな表情を浮かべるが…
「いえ、私は何も見てないし何をしているのかわかりません。」
おっさんは勝ち誇った顔で俺の股間を握った手の匂いを嗅ぎ手をペロッと舐め俺を解放した。
「わかったかねケンタロウくん、これが権力というものだよ。」
そう言ってニヤリと笑う。
「じゃあ、またね。ケンタロウくん。明日楽しみにしてるよ。」
おっさんはそれだけ言うと部屋を出ていった。
「ケンタロウ、すまん…守ってやれなくて…」
実行委員の青年は悔しそうに声を振り絞りそれだけ言うと部屋から出て行った。
「ケンタロウ、大丈夫か?さっきの人誰なんだ?」
マサオが心配して話しかけてくる。
「うん、ちょっとな……」
俺はそれ以上言葉が出なかった。
2日目神輿を担いで神社に着く頃には、すっかり夜になっていた。
(いよいよ、明日俺はあのおっさんに買われるのか…)
明日の事を思うと不安で押し潰されそうになる。
「ケンタロウ!お疲れ様!今日はゆっくり休もうぜ!なっ?」
「ああ……」
「どうした?元気ないじゃん?」
「いや、別になんでもねぇよ。」
「そっか、ならいいけど。」
その夜、俺はなかなか寝付けずにいた。
あのおっさんとの出来事を思いかえすと幼いペニスが熱くなる。
最初握られた時は嫌悪感しか感じなかったが途中から気持ちよくなっていた。
もっと触ってと思ってしまったのだ。
オナニーなんてまだしらないケンタロウだったが自然と褌の上から自分自身を握り上下に動かしていた。
そしていつしかその行為に夢中になってしまっていた。
「んっ……あっ……」
声が漏れてしまう。
俺は生まれて初めての精を褌の中に放出した。
「はぁ、はぁ、はぁ」
息が荒い……。
「なんで、こんな事したんだろ……」
罪悪感を感じながら、それでも興奮してる自分がいる。
俺は布団の中で悶々としながら三日目の朝を迎えた。