講堂で-2
「遅くまで熱心だな」
「…っ、蓮、なんで」
「美夜が1人になるの待ってたに決まってるだろ」
蓮はシャツの襟をくつろげ、ジャケットと鞄を片手に、つまらなそうに言った。
ぽんとそれらをドア前の床に放り、近づいて来る。
「美夜」
「や、近づかないで!」
「やだよ」
当然のように言い捨てて、蓮は私の手を引き寄せ、あごを持ち上げる。
「んーッ!」
噛み付くようなキス。
蓮の身体を押しのけようと手をばたつかせてもびくともしない。それどころか、
ジーッ
という音がして、ワンピースの後ろのファスナーが降ろされ、ついでブラジャーのホックを外された。
「んん、ん、ん」
そのまま手は腰に降りていく。
「ん、ん、んんんっ」
声を出そうとしても唇は離してもらえず、苦しい。
蓮の指がするりと直にお尻を撫で、そのまま割れ目をなぞってくる。
「んんんっ」
ぴくんと反応してしまったのが情けない。
蓮がようやく唇を離し、てらてらと濡れた唇を片手で拭う。その表情に、ぞくりと肌が泡立った。
はぁはぁと息をつく私に、蓮は宣言する。
「抱くぞ」
嫌だと声を出すより先に、肩からワンピースとブラジャーを剥ぎ取られる。
中途半端に腕に残った服が拘束具のようになり、上手く自由がきかない。
「そそる格好だな、これ」
蓮の片手はお尻をまさぐり、片手は私の両手を縫い留めるようにつかんでいる。
蓮の舌がぽろんとこぼれた胸の飾りをちろりと舐めた。
「アッ」
思わずあげた声を押し殺して刺激に耐える。
蓮の唇が乳房を這い回り、時折刺激を残して移動していく。
お尻に回った指はさらに奥へ進み、とんとんと入り口に刺激を与えてくる。
「あ、あ、だめ」
ぞくん、と背中が震えた。
「いい声」
蓮がさらに私の身体を引き寄せ、自分に密着させてくる。
「俺ももうこんななんだけど」
スラックスを押し上げるモノの熱さに、じゅん、と自分のナカが濡れたのがわかった。
「いやぁ…」
蓮の両手が今度はワンピースの下に回り、ストッキングと下着を引き下ろす。
入ってきた指に蜜がからむのを感じる。
「濡れてる」
くちゅり
「アンッ」
ナカの感じるところに指を当てられ、あられもない声が出てしまう。
「美夜、こっち」
壁側へ誘導され、壁に手をつかされた。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ
「あ、そこだめ、あっ、あ、だめ、立ってられな…」
ずるずると身体が落ちる。
「ごめん、ストッキング破るぞ」
ふわふわした快感の中、ビリビリッと嫌な音がした。
太腿を覆っていた繊維が千切れ、肌が直接冷たい空気に触れる。