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ワンメイク!
【スポーツ 官能小説】

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決勝L女子1500m自由形-1

今回の全日本選抜はオリンピックでは採用されていなくても世界選手権では採用されている種目も行われている。その中で男子800m自由形と女子1500m自由形は2020年に行われる次のオリンピックから採用されることになっているので注目が集まる。

この種目で中心となりそうなのはオープンウォーターでも活躍している選手。この大会の1日目の800m自由形で優勝した谷本真美と2日目の400m自由形で優勝した柴本綾はプールでの競泳をメインに戦っているが、海や湖で行われる遠泳にも折を見て参戦している。年齢は7つも離れていて所属も違うのに真美と綾は仲が良く、海や湖への遠征では行動を共にしている。水着に着替えるときはお互いに手助けするという。
予選3位で通過したのは、真美と綾とは逆にオープンウォーターをメインにしている高畑由紀(30歳)。オープンウォーターでも特に長いマラソンスイムと呼ばれる25kmを主戦場としている。プールでの競泳と違い水温によってはウエットスーツを着てレースを行うこともあるので、今回の大会で使うようなスケスケのハイレグワンピースを着て泳ぐのは全裸で泳ぐのに近い感覚だったようだ。予選を終えるとMサイズの薄いブルーの水着からCカップのバストが浮き出ているように見えるし、股間の当て布の端からはアンダーヘアの生え際が張り付いているように見える。

3レーンに由紀、4レーンに真美、5レーンに綾が並ぶ。
50mプールを15往復もする。800mの時よりもゆったりとしたスタートで、誰かが飛び出すような様子はない。ただ、100m過ぎたところで由紀がピッチを上げて先頭に立った。25kmのマラソンスイムを得意にしているとはいえ、海とプールの真水とは勝手が違う。スタミナにものをいわせて残り1400mをこのハイペースで押し切ろうとしているようだ。しかし、スタミナの消耗のしかたが海と違う真水ではこの戦略は成功するだろうか。
綾と真美は無理して食いつこうとするそぶりをしばらくは見せないでいる。真美は由紀がこうするだろうと想像はできていたし、綾はこの大会で何度となく苦しんできたヒップの食い込みが気にならなくなっていた。だから、2人はあまり無理しないでいこうと考えていた。
800mを過ぎても由紀のハイペースは変わらず。それについていけているのは真美と綾、そして綾に更新されるまで800mの高校記録を持っていた大学2年生の杉下アンナだ。美脚で小顔のハーフ美女(父親が日本人、母親がロシア人)として高校時代から写真週刊誌などで取り上げられている。また、小学校に入学する前からやっていた競泳に加えて高校からシンクロも始め、競泳とシンクロの二刀流にも取り組んでいるという変わり種としても知られている。
ついている3人はまだ余裕があるように見える。1000mのターンを迎えると、レーンごとに立ち会う審判が選手に
「せーん!」
と声をかける。ここで真美が綾とアンナを突き放そうとする。ピッチを由紀の方に寄せてくるとアンナがついていけなくなった。綾は真美のペースの切り替えにもついていっている。
一方、ペースは下がっていないがスケスケのハイレグワンピースは裸で泳いでいるのと同じような感覚の由紀としては、バスト周りのキープ力が弱く安定感がない。キックやプルが推進力に反映されているのか疑わしく感じている。そんな中、真美と綾が由紀に食いついてきた。
3人の競り合いは残り200mを過ぎたところで変化が生じてきた。綾がスパートをかけてきた。それについてきたのは真美。とうとう由紀は失速した。ハイレグワンピースと真水に戸惑っていた由紀に疲れが出てきた。その反面、今回の水着をものにした真美と綾が先頭争いをしている。
残り100mの鐘が打ち鳴らされた。綾が突き放そうとするが真美がついていく。長距離にしては珍しい長い競り合いになった。
残り50mでも2人の差はあまりない。残り15mでとうとう真美が抜け出した。最後の最後にリードを広げた真美がトップでゴール。2つめのタイトルを獲得した。綾は粘って2位。
3位には最後の200mで巻き返したアンナが入った。


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