最初の夜-1
「あああッ!やだぁ、やだ、やだ…!」
柔らかな媚肉を割り開くと、我に帰ったように美夜は叫んだ。
涙を浮かべたその顔に嗜虐心を煽られ、何も言わずに腰を進めてやる。
「いやぁー」
掠れた悲鳴の色っぽさにぞくりとする。
美夜の膣内が、侵入してきた俺のモノに反応して収縮するのを楽しむ。ナカは熱く、動かすとぐちゅりと音を鳴らすほど熟れていた。
「いや、ね…こんな濡れてるのに」
わざと意地悪い口調で言ってやる。
小刻みに動くと、じゅぷじゅぷと水音が響く。これもわざとだ。
美夜が顔を背ける。同時にナカがきゅっと締まった。素直な身体だ。
もっと墜としてしまいたい。理性など何の意味もない領域まで。
我慢の限界を迎えてタガを外す瞬間、彼女はどんな声で鳴くだろう。どんな顔で感じるだろう。
「は、あっんぅ…」
時折軽く内壁を擦りつつ、ゆっくりと奥までモノを納める。性急に突いて痛みを感じさせてはならない。
よく濡れているけれどナカは狭く、挿れているだけでやわやわと刺激を与えてくる。根元と美夜の入り口が触れ合うと、ぞくぞくするような征服感が背筋を駆け抜けた。
「全部、入った」
口に出してやると、またナカがうごめく。
「うぅ…いやぁ」
屈辱に歪む顔を、上から堪能する。
(認めたくなくても、君は俺のモノを全部咥え込んでるし、これから俺に奥まで暴かれるんだ…
イキすぎて気持ちいいって認めざるを得なくなるまで犯してやる)
内心つぶやくが、口には出さなかった。
馴染ませるのに動きを緩めたのを機に余裕ができたのか、キッと睨みあげてくる美夜。険のある顔も美しい。
彼女にはわからないだろう。
男が気高い女を乱れさせるのが、どれほど背徳的な愉悦に満ちているか。
自然と笑みがこぼれる。
美夜が震撼した。
「あ、あ、なんで、おっきく…」
「美夜のナカがこの後どうなるかなって思ったら、楽しみで」
「はっ?」
獲物が抵抗する前に、両手で腰をつかみ、抽送しはじめる。
「あっ! だめ、あ、あ、あ、ひぅ…」
入っていたものが突如動き出し、ふいをつかれて美夜はあられもない声をあげる。
ナカが出て行くなというようにモノを追いかけ、からみついてくる。
ぐぷ、ぐちゅ、ぱん、ぱん、といやらしい音が繋がっているところから漏れ、美夜の声に重なる。
ああ、素晴らしい。
思った以上の快楽に、本能のまま腰を早めた。
支えている太腿がびくびくと痙攣し、腰が揺れる。その動きに合わせるように抜いてはまた挿す。引き込むように美夜の中がうねる。
奥を抉るように突くと、
「だめぇぇ!!」
という涙声とともに、ぎゅうっとナカが締まった。
ああ、気持ちいい。
でもまだ終わらせてやらない。もっと泣き叫んでもらおう。
イキそうになるのをこらえて、角度を変えて突いてやる。痙攣している柔肉の刺激がたまらない。
休む間もなく続く刺激に耐えかねたらしく、美夜の背中が弓なりになり、シーツを握る手に力が入る。
「だめぇ、だめ、動かさないでっ」
いやいやと首を振る美夜。
そう言われてやめる男などいない。嗜虐心を煽るだけだ。
泣き叫ぶ美夜に構わず、膝裏から足を持ち上げ、屈曲位の体制にする。ずぶりと音を立てて、さらに奥へモノが吸い込まれていく。
ギシッギシッ
ぱんっぱんっぱんっ
「あうっ! いやぁぁ、ああ、やめてっ、あああっ!」
息の上がった美夜は拒むが、ナカは新たな快楽を貪欲に受け止めようとしている。
愛液があふれてシーツを濡らし、敏感な奥を擦り上げるにつれ、今まで固く閉じていた奥が開いていくような感触があった。
さあ、俺を覚えろ。身体のすべてで。
「だめぇ、んぁ、あ、あ、アーッ」
足がびくん、と大きく震え、美夜がまた逝く。
奥まで突き入れていたモノがきつく締め上げられ、根元から絞り上げられた。
「くっ、キツ、最っ高だ…!」
目の前が真っ白になり、背骨を走り上がる快感のまま、俺は力を抜いた。