澄子-5
下半身に温かい存在を感じ、深い眠りからボンヤリと覚めてきた一郎は両手が左右に開かれたまま動かせないことに気づいた。天井のシャンデリアは消えているのに薄明るい。
「チュッ、チュパッ、チュパッ、んっ、んっ、チュッ」
無意識に屹立した自分自身が黒髪の女性によって舐め上げられている。
「なっ、なにをっ」
腕だけではなく足も広げられたまま固定された状態の一郎は頭だけをなんとか上げ、それが真理子だと分かった。
「んんっ、チュッ、んんっ、んっ、チュッ」
「やっ、やめるんだ。真理子ちゃん、なんでこんなことをっ、おっ」
「んっ、んっ、旦那さまっ、力を抜いてっ、チュッ、私にっ、お任せをっ、はっ、んっ、チュパッ」
「何をっ、あっ、言っているんだっ、んっ、やめっ、んっ、なさいっ」
左手で軽くしごき、右手はふぐりを優しく撫で、先端部分を少し強めに吸い上げる。
「やっ、あっ、めるんだっ、あっ、なぜっ」
「チュッ、チュッ、チュッ、あっ、チュッ、チュッ、んっ」
身体が目を覚ました今の状況では、意志とはうらはらに最大に膨張しようとしている。
「ズッ、ズッ、んんっ、ズッ、ズッ、ああっ」
「いったいっ、あっ、んっ、どうしてっ、おっ」
「んっ、んっ、あっ、んんっ、んっ」
顔を左右に振りながら少し動きを早め追い込んでいく。
「おおっ、やっ、おっ、やめっ、ああっ」
先端から薄い液が滲んでくるのを口内で確認した真理子は、さらにリズムを上げた。
「んっ、んっ、んっ、んんっ、んっ、んっ、んっ、んんっ」
「ああっ、くっ、でっ、あっ、ああっ、すみこっ、おおっ」
「んっ、んっ、んっ、んんっ、んっ、んっ、んっ、んんっ」
上げたリズムを保ち、膨張した先の爆発を待つ。
「おおっ、あっ、ああっ、すみっ、こっ、ああっ」
生温かい液体がドクドクと真理子の喉奥に跳ね返った。
「うっ、んっ、ズッ、ジュルッ、んんっ、んっ」
ペースを落としゆっくりゆっくりとサオから先端まで、大量の液体を吸い取る。
「んんっ、あっ、チュッ、チュッ、クチュッ、んっ」
丁寧に舌を使って舐め上げ、次第に硬さがなくなり、一郎の息遣いも落ち着くまで口内に包み込んだ。
「なっ、なんてことをっ、すみこっ、すみこっ、すまないっ」
「旦那さまっ、これは奥さまの希望なのです。どうか私を抱いてください」
ベッドのわきのキャンドルに照らし出された均整の取れた裸体を一郎の上半身に滑らせながらお願いする。
「そんなっ、すみこがっ、そんなはずないっ、とにかくっ、縄を解くんだっ、あっ、なにをっ、やめるんだっ」
左手で一郎の乳首を強めにつまみ、舌でもう片方の乳首をころがす。右手は触れているのか分からないくらいのやさしさで撫で上げる。
「チュッ、ん〜っ、ん〜っ、チュッ、チュッ」
さっき放出したばかりなのにムクムクと存在感を増してくる感覚に一郎は動揺した。
「やっ、やめろっ、あっ、すみこっ、すみこっ」
「お願いっ、今は奥さまを忘れてっ」
両手で乳首を弄び、形のよい胸で硬くなってきたモノを挟み、ゆっくりとこすりながらへその周りを舐めまわす。
「おおっ、あっ、すみこっ、すみこぉ」
隣の部屋で様子を窺っていた山本は声をかけた。
「なぁ、お前さんの名前ばかり呼んでいる。いいのか？」
「・・・、いいのっ。いいのよっ」
「じゃあせめて横に居てやったらどうだ？」
「えっ、でもっ」
「そのほうが三人の絆もできるんじゃないか？」
「でもっ、恥ずかしくって」
「何言ってんだっ、旦那だってそうなんだぞっ」
「・・・・・」
「俺はもう帰るよっ、あとは自分で決めなっ」
山本を見送り、澄子は意を決し部屋に入っていった。
真理子は一郎の性感帯を探るように全身を舐めながら、すでに硬くなっている所に手や足、胸などを使って刺激し続けていた。
「ああっ、ううっ、うっ、あっ、すみこっ、すみこはっ、あっ」
「あぁ、あなたっ、ごめんなさいっ、私はここにいるわっ」
涙を流しながら一郎の顔の前に近づいていった。
「すみこっ、ああっ、なんでっ、こんなことをっ」
「ごめんなさいっ、私はあなたを愛しているわっ、でもっ、でもっ、私ではあなたを満足させてあげられないから」
「だっ、だからと言ってこんなっ、あっ」
「お願いっ、真理子ちゃんはすべてを承知しているわっ、私の代わりにあなたに奉仕することもっ、子供を宿して欲しいこともっ」