高山の回想 その4〜ワークアウト-1
2時間後、ソフィアが私を呼びに来ました。いよいよワークアウトの時間です。奥の部屋に連れていかれると、アンナとソフィアを含めた5名の女性と私を含めて5名の男性が集まっています。
ソフィアからみんなに紹介され、乾杯の杯を飲み干すと身体の奥から熱くなってきました。後からソフィアに聞いたところ、ワークアウトの時に昔から飲まれている媚薬のようなものでした。先日クリニックで飲んだ薬が入っているようで、男性への効能は勃起力の持続と共に、中々射精に達しない、女性の効能は、濡れやすくなるが、こちらもなかなかエクスタシーに達しないというものでした。
先ず二人一組でパートナーを組んでのストレッチから始まります。私のパートナーは期待していたアンナでは無く、ルイーサという30歳ぐらいの赤毛美女でした。身に纏っているのは僅かな布地のみの男女で行うストレッチは、それだけで十分刺激的です。
身体を伸ばしたりほぐしたりしながら、ルイーサは私の股間に顔を寄せたり、わざと匂いを嗅ぐような仕草をします。私もルイーサの脇の下や、股間にわざと鼻を押し当てて、匂いを嗅いでやります。ルイーサの股間からは香水の匂いに交じって、メスのフェロモン臭が少しずつ香り始めます。
30分ほどかけて互いの身体を伸ばした後は、今から取り組みたいメニューを二人で話し合います。ルイーサは
「ショーは今日が初めてだし、あまり刺激の強くない体位にしましょ。」
そう言って私の手を握ると真ん中に置かれた円形のベッドの前に座りました。5組の男女がベッドの周りに座るといよいよスタートです。エスワークアウトというのが、正式な呼び方なのですが、（もちろんセックスワークアウトの意味です。）乱交では無いので、セックスしていいのは一組だけ、他の組は周りで大人しく鑑賞します。
他人のセックスを見ながら、もっと脚を広げた方がいいんじゃないかな？とか腰を持つよりも、脚を持った方が綺麗なのでは？といった感想を互いに出し合います。エロティックというよりもまるで、新体操やエアロビクス、フィギュアスケートの採点をしているかのように、セックスを美的なものとして審美するのです。セックスは美しいものであり、決められた時間の中で美しさを競うというのがエスワークアウトの考え方なのです。そこには隠微な雰囲気も淫らな気配も無く、如何にして美しく見せるのかを純粋に求めていたのです。
最初の一組が終わった後、次はいよいよ私とルイーサの番です。ルイーサにリードされながら何度も体位を変えて、身体のラインを綺麗に保ち、彼女の身体を抱えたり支えたりしているとあっという間に既定の時間が終わりました。もちろん、股間は勃起したままで、射精はしていません。ルイーサも身体全体にうっすらと汗がにじんでいますが、頬が上気してますます色っぽい表情になっています。
「ショー、初めてにしては良かったわよ。でも未だ時々深く突いたり、早く動いたり、快楽を求めてしまっているわ。エスワークアウトはそういうものじゃないの。快楽をコントロールして、美しさを求めるのよ。でも素質は高いと思うわよ。」
そう言って、軽く唇にキスをしてくれました。次の一組はかなり高度な体位の応酬で、私が見たことも無いようなアクロバティックなものでした。次の4組目はアンナの組。そして最後の組はソフィアの組でした。
アンナもソフィアも先程見せてくれたような妖しさや色気はみじんも無く、美しさを追求していて、その姿に魅了されて、圧倒されてしまいました。少し休憩を挟んで、パートナーを変えて2ラウンド目、そして3ラウンド目を行います。
媚薬の効果でしょう、3人の女性と代わる代わるセックスをしているのにもかかわらず、一度も射精には至っていません。女性たちも淫らになることも無いのに常に適度に潤っているようで、挿入する時には抵抗なくペニスを飲みこんでいきます。一組20分を5組、休憩時間を入れて、3ラウンド、既に5時間以上が経過しています。