レオの女 権力の章-4
僕も全裸になりバッグからコンドームの箱を取り出した。
「つけてあげるわ」
ピッと指先からコンドームをつまんで取り上げおもむろに僕の股間へ顔をうずめた。
「あっ、麗子さん」
「まだ少し柔らかいじゃない。もっと硬くしなさいよ」
ラウンドカットされたワインレッドの爪が肉棒に食い込んで見え少し委縮してしまったが、カリをぱくりと加え大きな舌でべろべろと舐めまわされると硬度が戻ってきた。フェラチオが奉仕ではなくご褒美に思えるのは麗子くらいだろう。陰嚢の付け根あたりから鈴口まで舐めあげられ背中に電流が走るような感覚を覚えた。
「うっ」
飲み込むように咥えながら起立した男根を眺め満足げに頷いた。
「いい硬さになったわね。緋月さん、ってなかなかいいモノ持ってるじゃない」
舌なめずりをしながら麗子は男根をぎゅっと握りコンドームを器用にするするとつけた。そのまま上に乗って自分で肉棒を渓谷にあてがい身体を沈めてくる。
「うっ……。あっ……」
「あっ、ん、んん、硬くていい感じ。あっはああん、はあぁん」
麗子の中は初々しい狭さでざらつきを感じさせる。さらに根元を締め付け始めた。簡単に逃れられないような圧迫がまるで覚悟を決めろと言っているようだ。
「き、きついですね。あなたの中は……」
「うんん、あふうぅ、緋月さ、んも硬くていい感じ、だ、わ」
女性上位で見下ろされながらゆっくり麗子のくびれた腰を持ち、グラインドさせる。日本人離れした丸いヒップが転がるバスケットボールの様に僕の腰の上を回る。地面から水平に腰を回転させる麗子へ僕は上下運動で応える。
「あっ、あっ、あうっ、んん、はうっ、いい、あはっ、いい、も、もっとぉ」
ベッドがきしむがあまりギシギシ言わない。持っていかれそうな肉棒の感覚に集中しないようにベッドの上質さを感じることにした。タフな彼女は腰をグラインドし続ける。彼女は不動の王の獅子座の女性。体位をころころ変えることはない。自分にとって良いものを何よりも知っていて気まぐれを起こさない。
「ううううぅぅっんん、あうううん、あああん、あっ、あっん、んん、ふううん」
「うっ、ぐうっ」
ココナッツの様な乳房が弾むように揺れるのを抑えるようにつかみ乳首に愛撫を与えるがこのままではこちらが完全に征服されてしまう。苦悶していると麗子がレザーのグローブをはめたまま僕の両乳首をつねった。
「あっ、痛っ」
「んん、あん、ま、まだよ?イってはダメ」
麗子もクライマックスに到りそうな歪んだ表情で僕を見据える。彼女から溢れ出る愛液が僕の陰毛を濡らしキラキラと夜露の様に輝かせた。
「もっと、お、奥までガンガン突いてっ!」
汗ばんだ尻をしっかりとつかみ、後先考えずに麗子の奥を突きあげた。
「ぐううううっ」
「あああああっ、いいいいっ!あ、あ、あああ、くっ、くるううぅう」
同時にチラッと目に入った赤い花芽が発射ボタンのように見え親指でくるくる回していじった。
「あっはあああああ!いっくううううっ!くううううっ」
びゆっ!びゅっっと僕の腹に愛液が飛び散った。――潮吹きか。
ある程度の女性経験があったが潮吹きにお目にかかったのは初めてだった。
「あああ、ダメだ。僕もいきますよっ。ふっ、んん、うぅっ……」
潮に感動しながら達した。麗子は僕の立てた太腿にもたれて快感の余韻に浸っているようだ。
「あっ、はあ、はああ、は、はあ。ふぅ」
上体を起こして僕の腹の上にある透明な液体をぼんやり見つめてレザーグローブを脱ぎ、それに触った。
「やだ、あたし、おしっこしちゃったのかしら」
恥じらうこともなく堂々と状況を見ている。
「これが潮吹きってやつですよ。ご存じないですか?」
「ああ、聞いたことがあるけど、これ、そうなの」
「ええ。僕も見たのは初めてですが」
「汚してしまったわね」
彼女はまたがっていた僕の身体から離れ柔らかいしっとりしたティッシュペーパーで優しく拭き取った。
「いえ。綺麗なものですよ」
気だるそうな彼女は身体をまた僕の上に重ね胸の上に頭を置いた。
「実践もさすがだったわね。先生」
「ありがとうございます」
「これだけ感じるとなんだかすっきりするものね」
「これが僕の限界ですがね」
あははと笑って彼女は髪をかき上げベッドに胡坐をかいて座った。
「今だからいうけどね。最初からあなたのことは気に入ってたのよ。ただちょっと講師としては弱いのかなあ、なんて思ってたけど、案外人気なのね。この前見て思ったの。男性としてもまあまあね」
「転職考えなくて良さそうですね」
ぷっと吹き出して麗子は笑った。
「これからも頑張って続けて頂戴。一緒にお風呂に入りましょうよ。身体中ベタベタだわ」