投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

[姦獣共の戯れ]の最初へ [姦獣共の戯れ] 57 [姦獣共の戯れ] 59 [姦獣共の戯れ]の最後へ

屠られる甘熟体-1


「……うッ…う……!?」


意識を取り戻しはじめた雪絵は、まだぼんやりとしながら瞼をゆっくりと開けた。

ツンと鼻を突く異臭を誤魔化すように、妙に甘ったるい香りが漂っていた。
一言で言い表せば公衆トイレの臭いに近く、しかし、ぼやけた視界には狭っ苦しい壁は見当たらない。


『雪絵、やっと起きたかあ?』


突如、至近距離から野太い声が聞こえた。
低くも上ずって聞こえる声は、雪絵をせせら笑っているよう……軽く頭を振りながら起き上がろうとした瞬間、両の手が麻縄によって前手で繋がれている事に気づいた……。


「ッッッ!!??」


鮮明さを取り戻した瞳に、ストッキングを被った四人組が映し出された。

……そうだった。
自宅に侵入して恐らくは娘の愛を襲い、そして待ち伏せして自分までも……間違いない、コイツらだ……。
しかもふざけた事に、その内の二人はカメラを抱えてレンズをこちらに向けてきていた。


「む…娘はッ!?私の娘は何処なのッ…!」


あの男共が此処にいるのだから、娘の愛も此処に居るはず……全く姿の見えない愛の安否に心は騒ぎ、雪絵はふらつく足取りのままに目の前の男に掴み掛かった。
……が、両手を束ねる麻縄を素早く掴まれた雪絵は、軽くいなされて床にペタンと尻もちをついてしまった。


『やれやれ……真っ先に娘のコトから喋り出したか……ゆっきー≠烽キっかり母親になっちまったなあ?』

「ッ!」


懐かしくもあり、そして忌わしい過去を纏う嘗てのニックネームで呼ばれた瞬間、自分をグラビアアイドルだった〈川上ゆきえ〉と知って拉致したのだと察した。


『娘さんはここには居ないぜ?別の部屋で休んでもらってるよ』

「………ッ」


男が差し出した小さなモニターの中に、娘の愛の姿があった。
ここと同じようなコンクリートの部屋に隔離された愛は、床に敷かれた毛布の上で仰向けになってスヤスヤと寝ている。
その俯瞰から撮られる映像からして天井の隅に設置されたカメラである事は、容易く想像出来た。


「む、娘に会わせなさいッ…酷いコトしてないでしょうね!」


まだ薬の作用で足元が覚束ず、再び起き上がって男に掴みかかったが腰から崩れてしまった。
そして男はスルリと背後を取るや、縛られた手首を握って抱き締めてきた。


『クククッ…なあ、俺らはよ、女を拉致ってヤリ捲り動画を撮って、それで金稼ぎしてんだよ……そろそろ熟女モノも撮ろうか?なんて思ってた時に、オマエら母娘を見かけたってワケよぉ』

「なッ何よソレ!?そんなふざけた理由で……」

『ふざけてねえよぉ。散々AV堕ちを期待されてただろ?だから俺達が川上ゆきえの初作品≠作ってやるって言ってんだよぉ』


カメラがズームアップして自分の今の表情を撮ってきているのが肌の感覚で分かった。
性的な《眼》だけで自分を見てくる忌々しい過去の男共より、もっと陰湿で狂気を孕んだ集団に、あろう事か娘と一緒に拐われてしまったのだ。
冷や汗が額に滲み、唇がフルフルと震え出す。
いくら気丈に振る舞おうと努めても、それを隠し通すのは無理というものだ。


「む、娘まで拐って…ッ…人として恥ずかしくないの…ッ!?」


はっきり言って怖い。
だが、娘の愛まで囚われた今、コイツらの毒牙に敢然と立ち向かうしかない。
屈強な腕の中で意を決した雪絵は懸命に落ち着きをはらい、背後から覗いてくる男を横目に睨んだ。



[姦獣共の戯れ]の最初へ [姦獣共の戯れ] 57 [姦獣共の戯れ] 59 [姦獣共の戯れ]の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前