秘密の告白-2
圭司は大学生になりました。
恋人もいるようです。
愛の告白をしてから、より私のことを気にかけてくれ、贖罪のように家のことなどを手伝ってくれます。
圭司は私への告白を罪だと認識しています。
それは不憫なことですが、母親と息子が愛し合うことなど許されません。
夫とはその頃すでにセックスの回数が減り、それは長い夫婦関係の中では仕方がないことと諦めていました。
そうなると私の方が息子を意識してしまって、そんな私を申し訳なさそうに見つめる圭司。
でも、運命とは皮肉なものだと、信じたくなるようなことが起きました。
高校に入った娘が海外留学に旅立ち、タイミングが良いのか悪いのか、夫まで地方への単身赴任が決まりました。
圭司と二人だけの家での生活。
圭司はしばらく普通に生活しているように見えましたが、次第にそわそわし始めました。必死に何かを堪えている感じかしたのです。
「彼女は元気?」
何気なく圭司に問いかけると、
「別れたよ」
と意外な、そして不穏な返答がなされました。
なぜ別れたのか、それ以上の詳しい話は避けることにしました。