通じないパスワード-10
茉奈に求められる通り、胸を掴んで揉んだり撫でたり乳首を摘まんだり……悠紀本人は労力が少ない。
もっと早く入力……しようとしても、胸の快感で動けないらしい。
可愛い声を上げながら、急いで入力しても間に合わなかった。
――小型バスが迎えに来てくれる時間のちょっと前に、悠紀と茉奈は引き返した。
どんなルートを使ったのか想像もできない蓮見達。
休憩も終えて「お茶タイム」でのんびりしていた。
「俺と同伴だったら、クエストが終わったかどうか……なんて言ってたんだろ、どうせ」
「いや、協力して行けるところまで……行ったかな」
茉奈が聞こえない振りをしていた。
「笹戸君は、少しは役に立った?」
先輩に悠紀の活躍を訊かれて、ちょっと顔色を変える。
「まあまあ、うん」
と語りが聞こえた。
「冴島は、堕とせたのか?」
がっ、と悠紀の肩を掴むと蓮見が鼻息を荒くして問い詰める。「チチ揉めたんだろ? どこまでヤレた?」
道中を思い返して――別の事を思い出した。