姉弟-1
起きたらリビングの明かりがついていて、姉の美智子が仕事を持ち帰ってしていた。時刻は夜十時。夕食を一人で済ませたあと眠ってしまった。
姉と二人で暮らすようになって二年。心を患って無職になった僕を自分のところに住まわせてくれた。服薬は続けながら、そろそろ復職を考えているが、美智子は焦らなくていいと言う。
部屋着のシャツとジャージ姿で椅子に座ってパソコンに向かっている姉の背中。
「帰ってたんだ」
「うん。寝てたの?」
「飯食ったらうたた寝して」
かまわず仕事に集中する美智子の後ろ姿に近づく。椅子の背もたれに寄り掛かって、
「おかえり」
と耳許で言って後ろから胸を触る。
「もう。こら、仕事…」
両脇から三十歳の姉の豊かなバストを揉む。少し耳を噛んで、内腿を撫でようとすると、
「タツ、もう少しで終わるから部屋で待ってて」
「本当?」
「すぐ行くから」