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芳恵叔母―フルハウス
【近親相姦 官能小説】

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 芳恵の車を僕が運転する。彼女がそう頼んだからだ。彼女の運転で恐い思いをすることはないが、その代わりに、運転する芳恵の局所に悪戯できなくなる。
 彼女は彼女で、下着の洗濯量が増えるというだけの理由で僕に運転を強いただけだ。自分の運転の危なっかしさには気づいていないようだった。
 その日、職場の瑠璃子夫人は、午前中からそわそわしていた。鴨居老人を窺えば、彼も仕切りと芳恵を眺める姿が目立つ。
(とうとう、来たな?)
僕はスーツとともに買ってもらったビジネスバックの中を見る。恰好だけのビジネスバックではあるが、中にはこの老夫妻の暗い歓びに抗するものが入っている。そっと開け、中を確かめた。
 書庫に芳恵と作業していると、瑠璃子夫人が僕に声をかけた。冷たいものを買ってあるので、ふたりで飲みなさい、と言ってくれたのだ。
 差し出された無糖紅茶を二本、僕は書庫に持ち帰り、ふたりで飲んだ。変わった味がしたような気がしたが、冷たさもあり、気にしなかった。
 しばらく作業に従事していると、また、瑠璃子夫人が外から声をかけてきた。
「郵便局に行くわ。荷物が多いので、江藤だけじゃ手が足りないの」
僕の手が欲しい、と言うのだ。江藤は瑠璃子夫人の運転手だ。
 一瞬、芳恵と鴨居老人をふたりだけにしてしまう、と不安になったが、郵便局は事務所の最寄。荷物があるとしても、三分あれば行って帰って来れる。
 午前中の老夫妻のそわそわは、このふたりを気にし過ぎ、警戒し過ぎたものかもしれない、と僕は思った。僕はついていくことにした。
 瑠璃子夫人はなぜか、郵便局には向かわずに、駐車場へと連れていかれる。
「瑠璃子夫人、荷物は?」
と聞くと、
「量が多いから、車の中ですよ。トランクに積んであります。それを貴方が運転手と一緒に、窓口に出してもらいたいの、いいかしら?」
と少ししなを作ってそう言った。
 しまったな、と僕は軽く思った。車を使って大掛かりな荷物運びなら、思ったよりも時間がかかる。
 運転手の江藤が後部座席を開けて、乗れと身振りする。僕はその時まで気付かなかったが、江藤は一切喋ったことがない。聾唖者なのかもしれない。
 助手席ではなく、後部座席である、僕は嫌な気がした。乗り込むと、いそいそと瑠璃子夫人も乗ってくる。妙にはしゃいでいるようで、ふとももを押し付けるようにして、僕の横に座った。
「ドキドキするわね?」
何故か彼女はそう言った。何がドキドキする?郵便局に行くだけなのに?そう思ったものの、考えがまとまらない。頭がぼんやりしてきた。眠いような、痺れるような、変な感覚だ。
 そのうち、視界もぼんやりしてきた。
(しまった、やられた。あの紅茶になにかを仕込まれた・・・)
ぼんやりした頭でそれだけひねり出した僕は、重すぎると感じ始めた瞼を降ろしてしまった・・・。



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