鈴木家での出来事 1-4
「どうだい、明日香。君も、自分の思う通りにすればいい。
わたしとが嫌と言うのなら、それも無理強いはしないよ。
ただ、うちの息子には興味があるんじゃないのか?」
「あなたと比べてみたいなんて、わたしが思っていると思うの?」
「ああ。わたしが知っている明日香だったら、当然、それをするだろうからね。」
「わかったわ。と言うよりも、わたしもそのつもりだったの。
あなたの息子さんの息子を、いつか試したいと思っていた……。
ただ……。」
「お母様、照れてらっしゃるだけなのよね、きっと。」
「未来。そんな……。恥ずかしいから言わないで。」
「ほら、征爾おじ様。お母様の顔色がすべてを物語っていますわ。」
確かに明日香は真っ赤になってうつむいていた。
「でもお母様。
征爾おじ様が、第2回戦でお母様を抱く時に、
久しぶりのお母様の身体を見ても勃起できないほど、
わたしが征爾おじ様から搾り取っていて差し上げるわ。」
「そんな状態になっていても、征爾さんのペニスを立たせる術くらい、
わたしだって覚えているわよ。未来。」
「よし。これで全員一緒にスタートできる。さてと、麗子。
食事はそれぞれ済ませてあるんだろ?」
「ええ。田辺さんたちはうちへ来る途中で済ませてこられたそうです。」
「じゃあ、シャワーでも浴びてきていただくか?」
「いや、オレたちは、むしろシャワーは後にするタイプでな。
せっかくの体臭を消してしまうのはもったいない。」
田辺は征爾の申し出を断った。
「未来さんも?」
「ええ。わたしも、お相手の匂いも含めて味わうタイプですので。」
「じゃあ、将来君も?」
「ええ。この両親にしてこの子ありです。」
「そうか。そういう点でも、話が早い。
我が家も同じだ。じゃあ、自己紹介代わりと言うか……。
挨拶代わりの相手はどうやって決める?」
「まあ、初対面優先、だろうな。オレは撮影班に回ろう。」
「なんだ、ここでもカメラマンか?」
「家族の大切な記録だ。撮影しない手はないだろう。」
「じゃあ、男はわたしと敏明、それから将来君。
女性が麗子、紗理奈、美奈子、そして明日香と未来さん。」
「鈴木家VS田辺家で、いいわけだろ?」
「征爾。遠慮せずに明日香を抱いていいんだぞ。」
「いや、わたしと明日香は今更、挨拶でもないしな。」
「いや、結婚後は会っていないわけだろ?」
「いや、一度だけあったことがある。」
「なんだって?いつだ?」
「お前たちの結婚式さ。」
「ま、まさか、あの夜……。」
「おいおい。いい加減にしろよ。わたしが例えその気だったとして、
結婚式当日の初夜に、元カレに抱かれるような明日香じゃないよ。」
「だったら……。まあ、いいか。
だが、旧交を温めるっているのも、なかなかいいもんだと思うがな。
初めましてっていう挨拶もあるが、お久しぶりっていう挨拶もあるぞ。」
「お前が見ている前じゃあ、ちょっとばかり気が引けるがな。」
「今更相互鑑賞を拒むなんてお前らしくもない。
じゃあ、2回戦に突入したどさくさ紛れにでもすればいい。
となると、お前の相手は、必然的に未来と言うことになるな。」
「おじ様と最初にできるんですか?幸せ〜。」
「未来。幸せかどうかは実際に寝てみないとわからんぞ。
征爾の奴、案外見掛け倒しかもしれんぞ。それに相性っていうものもあるしな。」
「でも、お母様をさんざん泣かせてきたんでしょ?
だったら、わたしの性感帯もすぐに見つけてくださると思うわ。」
「まあ、期待し過ぎてがっかりしないことだ。
で、そうなると、明日香は敏明君と言うことになるな。」
「ごめんなさいね、こんなおばちゃんが相手で。」
「いえ。とんでもないです。いろいろと教えていただけそうで、嬉しいです。」
「となると、お前のところの女性3人。
将来が相手ということになるが……。
お前、大丈夫か?いきなり3人相手。
しかも、彼女たちはそれぞれ個性的だし、テクニシャンだし、タフだぞ。
どなたかお一人を相手にするのだって、
かなりのテクニックと耐久力が要求されるぞ。」
「確かに、3人を一人でとなると、かなり荷が重い気もしますね。」
「じゃあ、田辺。お前、撮影の合間合間で手を貸してやるって言うのはどうだ?」
「ああ、それしかあるまい。ああ、礼二か大輔を連れてくればよかったか。」
「田辺。礼二さんも大輔君も、もう経験済みだよ。しかも今日はご家族限定だ。」
「そうか。そうだったな。
じゃあ、将来。お前、とにかく行けるとこまで行け。
後はオレがなんとかフォローするから。」
「田辺さん。わたしたち、別に化け物じゃないんですから。
それにわたしたち3人が、
将来さんを楽しませて差し上げることでもいいわけでしょ?」
「確かに麗子の言う通りだ。
男は女を喜ばせるもの。女は男に喜ばされるものという考え方がすでにおかしい。」
「そうよ。
わたしたち3人が将来さんを何回いかせられるかで競ったっていいんですもの。」
「おいおい。紗理奈。別に身内で競い合うこともあるまい。」