テキスト・ブック-5
ガコン
地下への扉だった。そしてあったのは一冊の本。
拓哉はそれを取り上げると走りだした。時間がないのだ。
「お前が俺を呼んでたのか?」
頭に声が生まれる。しずくが落ちて、波紋が広がる。
「そうだ」
「いったいなにが起こってるんだ」
「思っているとうり。思念の爆発、願望の具象」
「俺にどうしろっていうんだよ!」
答えはなかった。
急がねばならない。サヤを待たせているしなんとか生き延びねばならない。
これはどんな規模で起こってるんだ?この地域?ヨーロッパ?
全世界か?
おそらくそうだった。拓哉はこの国以外にも不可解な現象を見ていた。
図書館を飛び出る。しかし拓哉の向かった先は街の広場ではなかった。
ルーブル図書館
コロセウムから剣奴がでてきていた。化け物までいるかもしれない。丸腰というわけにはいかない。
僕の推測が正しければきっとある。あの岩に刺さっているハズだ。
エクスカリバー
あるはずだ。街には怪物が出現し、コロセウムからは剣奴がでてきた、これで聖剣がなければ詐欺だ。
もちろんここは美術館、ガレンのメドゥーサの誘い、リンド・テイラーの悪魔の軍勢、数え切れない危ない作品がある。