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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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「どーせ暇してるんだろう?明日バンクシー展いかねぇ?
横浜でやってるんだけど、丁度取引先の部長とその話になってさ
俺も行ってみます!って言っちゃったんだよ」
「いいけど、銀座はいいの?」
「は?銀座?」

あ、あれは妄想だった。

「えっと、銀座でやってなかったっけ?って」
「横浜だけど?」
「そうか!」

上手くごまかせたか分かんないけど。
それでも私の話は適当に聞いてるようで
スマホをいじりだした。
人の話はちゃんと聞こうねって幼稚園で教わらなかったのか?

「あした11時から取れた」
「何が?」
焼き鳥を頬張る私に呆れた顔をして
「バンクシー展・・・行くって言ったよな?」
言ったけど・・・
「何?時間予約なの?」
「そーだよ」

へぇ!
イマドキは美術館も時間予約なんだ!

「でも11時か・・・」
化粧して・・・休日に化粧して!
着替えて待ち合わせして。
逆算すると起きる時間は9時か。
めんどくさいな。

「その後、ご飯でも食べるか」

ええ〜
めんどくさいな
なんでこいつと2日連続でご飯食べなきゃいけない訳?

「そのあとどっか行く?」
「行かないよ!」
「そう?せっかく出て行くのに?プライベート充実させたいんだろ?」
「・・・・銀座はいいの?」
「は?銀座に行きたいの?」
「違う・・・」
「何言ってんだよ?分かるように話せ!」
「・・・武藤が良いならいいけど」

「良いから誘ってんだろ?」





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