明-3
土曜日は仕方なく9時に起きて出かける用意をした。
休日に出かけるなんていつ振りだろう?
デートじゃないのが残念だけど
それでも本当に久しぶりのお出かけで、ワクワクしないと言ったらウソになる。
武藤は気を使わない奴だからスカートじゃなくていいだろう。
どーせ奥さんに銀座でワンピースでも買ってあげるんだから、それで満足すればいい。
私はスキニーのジーンズにスニーカーを履いた。
横浜駅の待ち合わせ場所に行くと武藤はすでに来ていて
33歳には見えない。
清潔感のある私服に、あぁ、私服を見るのはこれが初めてだっけ。なんて思った。
きっと奥さんと一緒に買いに行ったんだろう服は、女性から見てもカッコ良くて
それを着こないしている武藤は同期でも1番カッコいい。
まぁ、もう既婚者ですけどね・・・
片手をジーンズのポケットに突っ込んで
片手でスマホをいじっている。
奥さんへのいい訳か?
しばらくその様子を見ていたら
私の手元のスマホが震えた。
なんだ。私に連絡してたんだ。