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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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張り込み開始-1

翌朝櫻井は訪れた緒方を部屋に招き入れる。捜査協力するに当たり条件を示し張り込む人間は1人、交代は構わない。四畳半の方を使う事。自分が気が変わり辞めたい時は辞められる事を要求した。

緒方は悠子に連絡を取り、了解を得ると櫻井に同意した。緒方は明後日から張り込みが始まると告げ、明日には監視カメラ等必要機材を宅急便を装い運び込むと告げた。

また6畳の方の大きな窓の外側にある窓手すりに、鉢植えを置き隠しカメラを仕込む事。そのカメラからの配線を窓に小さな穴を開け、襖も同様にして四畳半の方に引いていくと説明した。

もちろん張り込み監視が終わり次第、窓と襖は新品に取り替えると約束した。その為、窓は開けないで欲しいと伝える。捜査官がいつでも入れる為合鍵を作って渡して欲しい事も伝え、領収書を出す様に要請した。

櫻井は、全て了解した。自分がやるのは合鍵作りだけだし、窓は普段も余り開けない。

翌日、櫻井は朝早く捜査課に電話し仕事の為不在にするが郵便受けに合鍵が有る事を伝える。

櫻井が、夕方仕事から帰って来ると緒方の言っていた張り込み監視の為の準備は終わっていた。

6畳の窓の左下の穴から四畳半の襖に太い配線が入っており、四畳半の三脚の上に載った少し大きめ
のハンディカムに取り付けてあった。

もう一つ、ハンディカムが四畳半の隅に置いてある。予備と思われた。後は座椅子と毛布、ハンガーがあった。

翌日から張り込みが始まった。捜査官達は慣れている感じで気楽に櫻井に挨拶して行く。櫻井の方が緊張している。

数日が経つと解って来た事があった。捜査官達は、静かで音も余り立て無い。櫻井に気を使ってると言うより普段から張り込みの時は、そうしている感じがした。行動が自然なのだ。

捜査官は知っている緒方に、若い山田と言う明るい青年、もう1人は固定でなく色んな捜査官が来た。3人1組の12時間交代だ。

櫻井は、自分がコーヒーを飲む時は捜査官にも出していた。最初は、みんな断っていたが勧めていくと飲んでくれた。櫻井の気分を悪くしない為に飲むように言われているかも知れなかった。

櫻井は、自分の計画の為にも色々情報を仕入れ様とコーヒーを出した時に話し掛けてみたが緒方や日替わり捜査官達は、世間話には応じるものの捜査や篠山悠子の話には乗って来ない。櫻井は、しつこく聞いて怪しまれては意味が無いので無理はしない。

だが1番若い山田は、お調子者と言うか口が軽いと言うか櫻井が聞きもしない事まで喋ってくる。櫻井は専ら山田から捜査や篠山悠子の事を聞き出した。

捜査は順調で、前のアパートの詐欺グループの部屋に新たな来客が有り、そこから別のアジトを発見したらしい。緒方が張り込みの時で櫻井は全く知らなかった。緒方は、生真面目な筋金入りの捜査官で余計な事は一切喋らない。

篠山悠子は、結婚しており子供はいないとの事だった。旦那も他の捜査課の捜査官で、夫婦でキャリア捜査官として将来を嘱望されているそうだ。櫻井は、

【あの当時、あの女は年齢から新人だった筈だ。】 
【当時、独身だったろう。旧姓は知らないが。】
【俺は、新人だったあの女に手柄を挙げさせた訳だ。】

と思い出し、怒りが湧いてくる。悠子は、凄く優秀でじきに女性初で最年少の捜査課課長に昇進するとの噂になっているらしい。これらは、全て山田から聞いたものだった。

山田は櫻井の問いかけにも疑う事も無く捜査や悠子の話しをしてくれる。山田の張り込みの時は、櫻井も複数回コーヒーを出し山田は喜んで飲んでくれた。

山田は、その内いつもコーヒーをご馳走して貰ってばかりだと悪いからとお茶菓子を持って来る様になり、2人で結構長い時間話す様になっていった。

山田はお喋りに夢中になり、監視カメラの画面から目を離す事がありアジトの部屋の来客を櫻井が教えてやる事もあった。櫻井は、この面白い青年捜査官が気に入ってきた。

監視カメラの事も櫻井に隠す事無く教えてくれ櫻井が、

『トイレの時は、どうするの?』

と聞くと山田は監視カメラを扱いながら、

『こうやって簡単に隠しカメラのコードが繋いである部分とハンディカムが取り外し出来るんです。』

とハンディカムを実際に取り外して見せ、ハンディカムのボタンを押し、

『wi-fiをオンにすると、取り外しても隠しカメラの映像が画面に映るのでこれを持ってトイレに行きます。』
『でも、人がトイレに持ち込んでいるカメラだと思うと余り触りたく無いですね。』

と笑い、

『ハンディカムにもカメラが付いていて。』

とハンディカムの右上を指す、確かにカメラが付いていた。

『これでも撮れるんですけど、ここを押せば。』

とハンディカムのカメラスイッチまで教えてくれる。

『でも張り込みじゃ、使わないですよ。』
『こんなの向けてたらバレますもん。』

と明るく笑う。櫻井も釣られて笑いながら、

『見落としとか無いの。』

と聞くと山田が、

『動体センサーや人体センサーが隠しカメラに付いていてハンディカムが赤く光って教えてくれます。』
『SDカードに録画されていて、画面を2分割にして録画も確認出来ます。』

と言い面倒臭さそうに、

『交代明けに交換したSDカードを本部まで持って行かないといけないんです。』
『動きが有ったら、すぐに動画データwi-fiで本部まで送るのに。』

とノートパソコンと横の機器(モバイルルーターと言うらしい)を見ながら話す。

櫻井は、山田のお陰で監視用ハンディカムに詳しくなったなと思いながら、

【本当にお喋り好きで明るいやつだな。】

と微笑む。


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