朝の前哨戦-2
「お、おい…」
まさか登校の前にするとは思わなかった。翔は彩花の行為に目を見開いた。彩花はその翔の視線にゾクゾクした。
「はぁ、はぁ、しょ、翔くん、あたし、凄く濡らしてる…」
下着の中で蠢く中指。それに連動してクチュクチュと鳴る割れ目の音でも、彩花は自身の状態を伝えた。
「そ、そうなのか…」
間の抜けた返事をした翔だったが、その顔は捲られたスカートの下、卑猥な水音が聞こえる元へと寄せられていった。同時に翔の手は、痛いほど勃起したモノを解放するために、性急にベルトを外し始めた。
「ちょ、ちょっと待って…」
その熱気を感じた彩花は、下着から手を抜くと、自分の股間に顔を寄せる翔をその手で制した。
「今さらそれはないぞ」
翔は、淫らな汁で濡れた指先に目を奪われつつも抗議した。
「うふふ、ちゃんと見せるから待って」
もちろん、今さら止めるつもりはない。彩花が翔を止めたのは、嫌がっているからではなかった。その恥ずかしい部分をはっきり見て貰えるように準備をするためだった。
「靴を脱がないと、パンツも脱げないでしょ」
卑猥にも見える笑みを浮かべた彩花は、スニーカーを脱いで玄関の上がり框にあがった。
「翔くん、彩花のスカートの前に座って」
翔は特等席に腰を下ろした。
(もっと近くで…)
彩花はさらに翔の顔の近くに一歩進むと、見上げる翔の前で、はらりとスカートを脱いだ。
芳醇な牝の匂いが翔の鼻に届く。匂いの素の白い下着には淫らな染みが広がり、貼り付いた布地は割れ目がくっきりと現されていた。
それは彩花の計算。彩花がスカートを脱ぐ直前に、ウエストを少し引き上げて布地を割れ目に食い込ませていたからだ。
「割れ目が…」
『男は、パンツに食い込む割れ目ちゃんが大好きなのよ』
春奈に教わった通り、翔も例外ではなかった。中途半端に脱いだズボンから現れたトランクスに、もっこり形取るそれがはっきりと翔の興奮を物語っていた。
(うふふ、おっきしてる♪翔くんも食い込みを楽しんでくれてるね)
しかし、2人の母親に教わった露出の興奮は、これを見て貰えるだけでは満足はできない。これはあくまでも前哨戦だ。彩花は、生の割れ目を翔の前に解き放つために、染みが広がる白い下着をゆっくりと下ろしていった。陰毛の上端が見え、さらにその下が晒された。
(あ、彩花の…)
翔の目の前に、今まで幾度と想像した彩花の女の扉が現れたのだ。息を飲んだ翔は、その部分をよく見えるように顔を近づけた。
(あぁ、見られてる…でも…)
そう、彩花にとってそれは万全ではなかった。彩花の薄い陰毛越しに、透けた割れ目が見えているはずだが、母親達のようなパイパン露出には及ばない。
彩花は見られる興奮を存分に味わうために、翔に今日の宴で処理して貰おうと思った。
(あぁ、今夜、翔くんがあたしをもっとエッチな姿にしてくれるのよ…)
翔の前で無防備に足を開き、処理をして貰うことをイメージした。
(翔くんも頬擦りしてくれるかなぁ)
亨が智美の股間に頬擦りする両親の姿を、自分たちに置き換えた彩花は高揚した。
(あぁ、もっと、顔を近づけて…)
膝まで下げた下着の足を抜くときに、少しでも卑猥な中身が開いて見えるように気を配った。
(あぁ、そ、そんなに下から見て…、嬉しい…)
彩花は下から煽り気味の翔の視線の前で、初めて中身を見せる興奮を味わいながら、ゆっくりと下着を脱いだ。