「美少女調教師」高田邦一の疑念-1
ある土曜日の午後 高田邦一は和夫のマンションを訪ねていた。スタジオXJ支配人に依頼された件、つまり裏DVDの会員以外への流出に関してだ。その件と合わせて、同じマンション別階で男に囲われて住んでいる岸本ユイカの所に近頃、その筋の連中が頻繁に出入りしていることについて和夫が調査した結果を聞く為である。
岸本ユイカは現在14歳で聖婬学園中等部ね1年生。和夫にあずけている川村ミクと同学年である。この岸本ユイカも小学生の時に高田に性の手解きを受け、セックス無しにはいられない体に開発された。そして今ではスタジオXJの人気モデルであり、会員限定で販売されている裏DVDにも何度か出演していてそのDVDも大好評なのだった。※第8章 [美少女秘密撮影会開催セックス動画争奪戦]をご参照ください。
和夫がこの1ヶ月に調査した結果わかったのは次のような事だった。まず岸本ユイカを囲っている斉田誠一は稲山会という暴力団の元幹部で、出入りしている男達は当時の部下。斉田は10年程前に稲山会から足を洗った。脱会の理由は明らかではない。
組員時代の斉田は資金調達や若手組員のまとめ役として実績があった。無論そんな斉田の脱会を組長は引き留めた。しかし斉田の意思が固いことと、脱会後も何らかの折りには稲山会に協力するという念書を斉田が持参していた為、組長は斉田の脱会を承諾した。 そればかりか稲山会所有の土地を[退職金代わり]に斉田に譲渡したのである。
「お前よくここまで調べたな。」高田は和夫の報告を聞き言った。「まあ、ちょっとね。」和夫は高田にほめられ満更でない表情を浮かべている。「あの斉田という男の過去なんかよく分かったなあ」高田の問いに和夫が鼻高々に種明かしをした。
斉田の部屋に稲山会組員が来ると、決まって出前を頼むことに気がついた和夫は出前係を買収した。そして出前の際に盗聴器を仕掛けさせ、食器回収の際に盗聴器を回収して和夫に届けさせたのだ。
「そしたらね連中の会話の中に昔話しやら何やらが録音されてた事が何回かあったの。それで色んな事が少しづつ分かったのよ」高田はうなずきながら感心している。更に和夫は「それと、斉田に囲われてるユイカって女の子。そうミクたんと同学年の子。あの子を使ってAVをつくって売るつもりらしいわ。」それを聞き高田は「何だって!確かなのか?」和夫は「間違いないわよ。だって撮影や編集は組の人間がやるって、、スタジオにAV製作会社を尋ねるのは怪しまれるから自前でやろうって。」
「なるほど。それで読めてきたぞ」高田はそう言うとスタジオXJ支配人の海老沢富男に電話をかけた。「高田ですが、例の件についてわかった事がありまして。まず今のところ裏DVDの流出はしていないと思われます。ええ、はい、詳しくは近々そちらに伺って話します。ではこれで。」と電話を切った。
数ヶ月前スタジオXJに[会員を名乗る男]から問い合わせがあった。岸本ユイカの出演しているAVを撮影した業者について尋ねてきたのである。不審に思った海老沢が会員No.を聞くと、男は口ごもり電話を切ってしまった。その事から海老沢は裏DVDが会員以外に流出しているのではないかと疑いを持ったのである。また、スタジオXJの会員が最近、岸本ユイカの撮影会に参加した際「今度あたしのAV出たら直接あたしから買って下さい。」とユイカに言われた事を海老沢に知らせてきた。それ以来、岸本ユイカに対して海老沢は不審感を抱くようになっていた。
和夫が調査した事が事実ならばそれらの関連が一つに結びつく。つまりスタジオXJとは別の販路で岸本ユイカのAV製作が計画されていて、計画の初期段階で稲山会の関係者がXJに撮影業者についての問い合わせをした。しかし支配人の海老沢から業者の情報を得られず不審感を抱かれた為に撮影は身内で行うことにした。また岸本ユイカは自分の出演するAVを購入した事のある会員に、あらかじめ直接購入を持ちかけたのだ。
「俺はてっきり斉田の事業が行き詰まり、自分の女のAVの覆製を横流ししたのかと疑っていたんだが、、」高田が言い終わる前に和夫は「そうじゃないみたいね。稲山会が資金調達に困って斉田に相談して、斉田が脱会時の約束を守るかたちで提案したんじゃない?囲ってる女に協力させて。ちょっと待ってよお兄さん。女といったって良く考えたらユイカちゃんまだ14歳じゃない!」
高田は「14歳といっても彼女はその辺の女より大人だ。したたかだよ。斉田はユイカの虚栄心をうまく利用したのだろう。」そう、高田は自らが開発したユイカの大人びた肉体だけでなく性質までをも良くわかっていた。
高田と和夫が推理を巡らせている今この時、当のユイカと斉田誠一はセックスの真っ最中だった。まだ昼過ぎだというのに、、