絡み取られる息子-1
【絡み取られる息子】
「ただいま〜」
塾を終えた翔が、心なしか、ニコニコしながら帰ってきた。
「お帰り〜。なんだかご機嫌ね」
「そうかなあ」
「彩花ちゃんと、なにか話したの?今日は一緒に帰ってきたんでしょ」
彩花には、翔への彩花の気持ちを伝えたから、今日は一緒に帰ることをメールで勧めていたのだ。
「あ?ああ、明日楽しみにしてるって。それから、明日から彩花が迎えにきて、一緒に学校と塾に行くことになった」
直接、彩花からも告白めいたことがあったので、自信がついた翔は昼間とは違って素直だった。
「うふふ、それだけじゃないでしょ。あたし、見てたのよ」
「うっ…」
翔はギクリとした。
「お休みのキスはいいにしても、おっぱいまで触るなんて、手が早いんだから」
春奈は呆れた風に装ったが、しかし、実際は息子の手の早さを喜んでいた。
(彩花ちゃん、あの可愛いピンクの乳首を硬くしてたんだろうな)
春奈は口に含んだ時の彩花の乳首と、可愛い喘ぎ声を思い返した。春奈がそんなことを考えているとは知らず、母親に秘密を知られた翔は焦った。
「ち、違う!彩花が触っていいって言ったんだよ」
さすが彩花ちゃん♪と春奈は心の中で絶賛した。
「まさか、エッチする約束なんてしてないでしょうね」
「うっ…」
わかりやすかった。翔はその時のことを思い返した。
『ダ、ダメ…』
彩花のシャツの下から手を入れて、ブラジャーをずらそうとしたが、その手を彩花に止められた。
『わ、悪い…』
翔は急ぎ過ぎたこと反省した。
『ごめんなさい…。でも、嫌じゃないのよ。気持ちの整理が付かなかっただけなの』
『そ、そうか…。じゃあ、彩花の気持ちの整理がついたら言ってくれよ。それまで待つから』
安堵した翔は紳士だった。
『ありがとぅ。嬉しいな♪おっぱいだったら、服の上からならいつでも触っていいよ』
『いいのか?』
翔は手を伸ばして彩花の胸を揉み、ブラジャー越しに硬くなった乳首を摘まんだ。
『ああん、やっぱりダメ〜』
彩花は身を捩って、翔の手から逃れた。
『そ、そうか…』
翔は行き場の失った手をさ迷わせた。
『うふふ、でも、翔くんの誕生日が来たら、全部あげてもいいよ』
『いいのか』
喜んだ翔だったが、翔の誕生日は、彩花と同じく2ヶ月も先だった。
翔はその時が待ち遠しくて、喜び半分、悶々半分だった。しかし、この翔を悶々させることも、春奈から彩花への指示だったのだ。
そんな自分を窺うような母親の視線に堪えられず、翔の目が泳いだ。その視線の先は春奈のTシャツに浮かぶ乳首だったり、スラリの覗く太ももだった。
(うふふ、可愛い♪)
春奈はさりげなく、胸を隠すように腕を組んだ。
「うふふ、いいわ。お風呂に入ってきなさい」
春奈は翔をさらには悶々させるために解放した。