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Wonderful◆Life
【コメディ その他小説】

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Wonderful◆Life-3

[第三章 〜衝突〜]


照たちとは違う教室。
知っている人は知っている疾風(はやて)と璃逢(りあ)は暇そうに頬杖をついていた。

<この二人について詳しくは[幽霊と一緒]シリーズを見て下さい>


「暇だねぇ」
「暇ねぇ」
と二人が口を開く。
「まさか零(ぜろ)が休むなんてね」
疾風が言った零は風邪で休んでおり、その親友の蒼氷(そうひ)はその看病で学校をサボっている。本来はこの二人が零の看病をするのが同居人としての義務なのだが、あいにくそのようなものを持ち合わせている二人ではなかった。
「そういえばもう放課後だね」
「そうね」
二人とも死んでいるように言う。この二人は幽霊と死神なのだが死んでいても問題はない。

「帰ろうか」
「帰りましょうか」
と、お互いの同意の上で教室を出た瞬間に疾風が誰かとぶつかった
「痛!」
「な!」
とぶつかり合った二人は廊下に尻餅を着いてしまった。
「ドジ……。疾風、大丈夫?」
と璃逢が言うと疾風は少し不機嫌な顔になりながら
「さりげなく[ドジ]って言ったね?」
と言った。
「わ、私を無視するな…」どこからともなく声がしたので璃逢は周りを見渡したが声の主は見つからない。「え?どこにいるの?」
疾風は呆れた顔で璃逢を見ている。
「……璃逢」
「何?見つけたの?」
「なんで気付かないかな」疾風は璃逢のことを昔から知ってはいたがこのような天然なところがあるとは知らなかった。
「下を見てみなよ」
「したぁ?」
璃逢が自分の足元を見るとそこには苦しんでいる女子生徒がいた
「あ、ごめんね」
璃逢はあわてて降り、謝った。
しかし人の上に乗っても気が付かないのはなぜだろう。
「ん?君はもしかして璃逢か?」
とその女子生徒は璃逢を指差してそう言った
「あ、なんだ凛か」
踏まれていた人物はさっきまで蓮と一緒だった凛だった。
「なんだとは失礼千万だな。それが人を踏み台にした人間が言う言葉か?」
凛の言うことももっともだがこの二人に通じるワケが無い
「璃逢、この喋り方がおかしい人はいったい誰?」
「あ、そっか、二人は初めて会うんだったね。」
その後疾風と凛は簡単に互いの自己紹介を済まし三人は教室を後にした
もちろん最初に二人は少々口論を交えたが……



[第四章 〜発見〜]

「じゃあその蓮って子が木刀持ってどこかに行っちゃったの?」
と、璃逢が驚いたように言った。
璃逢が照やソラ、蓮を知らないのは凛と委員会で知り合ったのでその三人には会ったことが無いのだ。
「ああ、あいつが何かする前に止めなくてはな……」凛は疲れ切った顔で言った。
この三人は蓮を捜して外に出ていた。外といっても学校の敷地内なのだが。
「で、なんでこんなことになったわけ?」
凛がもっとも恐れていた質問を疾風に言われてしまった。
まさか“照に仕返しするために蓮を利用した”などと言えるワケが無い。
もし言ってしまえば二人は蓮を捜すのに協力してくれなくなり、戦力が大幅にダウンする。
悩んだ末に凛が弾き出した答えは……
「いきなり蓮が狂ってしまってな……」だった。
(あぁ、蓮。スマナイな)
と、心の中で一応謝った凛だった


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