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Wonderful◆Life
【コメディ その他小説】

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Wonderful◆Life-4

「けど照ってのが今何してるのかわからないの?」
「さっき授業中に見たときはあの辺りに……いた!」凛が指差した方向にはソラと爆睡している照がいた。「よかった、無事に二人を見つけられた」
凛がホッとしていると璃逢が最悪の状況報告を持ち込んできた。
「え?じゃああの二人の傍に立っている小柄な男の子は誰?」
「もしかしてあの小さいのが蓮かな?」
疾風は蓮が聞いたら怒りだす単語をサラリと口にした。
凛は疾風と蓮がどうなるが心配でたまらなかった。とばっちりを食らうのは自分か照か………
そんな無意味なことを考えていると蓮が歩きだした。



[第五章 〜実況〜]


「まずい!止めるぞ」
凛が走りだそうとしたが二人に肩を掴まれ、足が止まった。
「まぁまぁ、もう少し見てなさいよ」
「急がば回れって言うしね」
今の状況で遠回りしていては取り返しが付かないことになる。
しかし二人に勝てるはずがなく半ば無理矢理引っ張られ一本の木に三人が隠れる形になった。
そして照たちの方を見ると蓮が何やら行動を起こした。
「あ、蓮が照の手を掴んだ」
と璃逢が実況をスタートした
「もしかして“そっち系”の趣味なのかな?」
疾風の発言はこの話を違う方向に持っていってしまう。
「む、その手を……ソラの右胸に!?」
さっきまで直接的に蓮を止めようとしていた凛だがしっかり木に隠れながら実況をしている
「く、照め………うらやましい」
この凛の発言に二人が少しばかり引いたのを凛は知らない。
すると蓮が大きな声で
「わあ!」と叫んだので爆睡していた照とソラも目を覚ました。
先に目を覚ましたのはソラだった。
「………」
しばらく沈黙しているソラと蓮。
一方離れた場所で見ている凛は
「……終わったな」
と言った。


[最終章 〜激情〜]


そして照も目を覚ました
(何か右手に柔らかいものがあるな……)
それがまさかソラとは気が付いていない

バシィ!

いきなり顔にビンタを食らい完全に目が覚めた。
「な、なんだ?」
「照?」
横にはソラが座っており、目の前には蓮が立っている。
「お前かソラ!なんでいきなり殴るんだ?」
「だって照が私の……あ」「もしかしてあの柔らかいのって………あ」
二人が同時に何かに気が付いた。
「蓮!?」「胸か!」
もちろん後者が照である。「あ、ばれた?」
と蓮は笑いながらエヘヘと笑っている。
「??」
照はまったく状況を理解していない。
「実は凛に頼まれてね」
「凛が!?」
とソラが周りを見渡すと木に隠れている凛と目が合った。
「な、私は無罪だ!何もしていない」
「じゃあなんでそこに隠れているのかな?」
そう言いながらソラは徐々に凛との距離を詰める。
「璃逢、何か言ってくれ」と、璃逢と疾風に助けを求めたが二人の姿はすでに無かった。
「………くそ」
走りだした凛。
「逃がさないよ」
それを追い掛けるソラ。

中庭で捕まったら殺される鬼ごっこが始まった。


「……何が起きたんだ?」状況を未だに理解していない照。その横には蓮が座っている。
「さぁね〜」
「気になる……」

少しばかり暗くなった中庭で鬼ごっこはまだまだ続いた


         END


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