女性の身体-1
武藤はまるで三宮を物のように言い放った。
教室中がざわつき、三宮は武藤を見た。
『言っておくが、断ることは許されない。これは我が校の伝統行事だ』
その冷酷にも感じる武藤のセリフに血の気が引くのが分かった。
『上着を全部脱ぎなさい。』
武藤は指示を出したが、三宮はこの状況を信じることすらできていない。
『授業時間は限られている。他にもやることはあるんだ。早く脱ぎなさい。』
三宮には武藤の他にもというセリフが耳に残り、
同時に絶望のような雰囲気さえ感じられた。
『何を言ってもこの判断は覆らない。脱ぎなさい。』
三宮は自然と目に涙が浮かぶのが自分でも分かった。
しかし、武藤の威圧感に自然とシャツのボタンに手をかける自分がいた。
三宮は男子生徒の方を向きながら、上着を脱がされていた。
ボタンが一つ一つ外されるにつれて、三宮の胸元が露になった。
三宮はシャツを脱ぎとると、上半身はブラジャーのみとなった。
『全部と言ったはずだ。ブラジャーも外しなさい。』
三宮は自然と自分の手がホックに向かっていることに
どこか悔しさのような感情がこみ上げていた。
三宮はブラジャーを取り外すと、右腕で自分の胸を覆い隠した。
『腕をどかして気をつけをしなさい。全員に胸を見せるんだ。』
三宮は武藤の言う通り、ゆっくりと右腕を自分の胸からどかすと
その場で直立不動の姿勢になった。
男子生徒達は三宮の姿に息を飲んでいた。
武藤は男子生徒を三宮の周りに集めると、説明を始めた。
『これが女性の胸だ。まだ未発達だが、ふくらみは十分にわかるはずだ。』
武藤は三宮の胸を指差し言った。
『身体のくびれもよく見ておくように。』
武藤は三宮の身体のラインをなぞるように指差した。
さらに、武藤はバッグからカメラを取り出し
おもむろに三宮の胸を撮影し始めていた。
『この写真は教材として残すためだ。協力してもらう。』
三宮は武藤の撮影を受け入れるしかなかった。