3時間目-1
武藤の一言によって、教室中が静まりかえっていた。
この日の授業は保健体育。
それがどのような内容の授業であるか、誰もが想像はついていた。
そして、その授業に三宮という美少女が参加していることについて
男子達が妙な想像を引き起こしてしまっていることも事実だった。
『では教科書15ページを開けてくれ』
武藤は生徒達に指示をすると、一斉に教科書が開かれる。
そこには男性と女性の体つきや、器官についての内容が書かれていた。
そして、武藤は淡々と教科書通りの内容を生徒に説明した。
三宮は女子1人でその説明に参加をさせられ、居心地が悪かった。
授業開始から15分ぐらい経った頃だった。
武藤は一通り教科書を読み終えると、教科書を閉じた。
『教科書はもう使わない、閉じて結構だ』
生徒達は言われた通りに教科書を閉じ、待機した。
『三宮、前に来なさい』
武藤は教壇の前に寄せて四つ置かれた机を指差し
三宮に指示をした。
よく見ると、机の配置が普段とは違っていて
教壇の前に置かれたその机の周りは広く空間が設けられていた。
三宮がその机の前に立つのを確認すると、武藤は生徒達に言った。
『これから三宮を使って女性の身体について説明を行う』