お隣へ-3
「だって…。で、でも、亨さんはイヤじゃないの?」
智美は、なぜか夫婦の秘め事を隠さずに、積極的な亨を疑問に思った。
「それこそ、今さらだろ。智美のオナニー動画、流そうか?」
亨はポケットから智美のスマートフォンを出した。勝手に智美が画像を消さないように、亨が預かったままだったのだ。
「やめて!」
「うふふ、今朝もしてたんでしょ。レースのカーテン越しに見えてたよ」
「うそおっ!あ、明さんも見てたんですか?」
「ははは、朝から智美さんの騎乗位に刺激されて、こっちも朝から頑張ったよ」
目を見開いた智美が聞くと、明はあっけらかんと答えた。
「…」
智美は真っ赤な顔を伏せるしかなかった。
「今朝のことまでばれてるんだからもういいだろ、智美、今晩のためにいただくぞ」
こうして、まだ日は高いが記念すべき晩餐が始まった。
食事会は、ゲストをもてなすために明と春奈が積極的に会話を誘導した。初めは普通の会話だったが、ある程度、料理が進んだ頃合いになると、思惑を抱える2人は意図的に方向性を変えていった。明が無毛動画を好んで観ていたのがわかり、春奈もパイパンにしたことを話し、夜の生活が一変したことなど。
「うふふ、パイパンにしてからの明くんて凄いのよ。それまでは2週間に1回がやっとなのに、毎晩連チャンなのよ」
「そうそう。しかし、それを機に吹っ切れた春奈がエロくてね、それから勃ちっぱなし」
その状態を示すように、明が拳をグンと下から突き上げた。
「やあん」
春奈は股間に手を当てると卑猥な笑みを浮かべた。そして、呆れ返る智美に目を向けた。
「あっ、智ちゃんもパイパンにしたんでしょ。昨日のお2人はどうだったの?」
「は、恥ずかしいこと聞かないでよ」
突然、振られた智美は慌てて股間に手をやった。
「ちょっとくらい、いいじゃないの。ねえ、亨さん、パイパンの智ちゃん相手に、昨日は何回ヤッたんですか?智ちゃんに言うように言ってくださいよぉ」
「智美、回数くらいは答えてあげなさい」
昨日の淫乱気味の智美に興奮した亨は、春奈のようにもう一皮剥けて欲しくて促した。
(か、回数くらい、いいかな…)
こうして、周りから聞こえる卑猥な言葉を聞いている内に、智美の心境にも徐々に変化が訪れていた。
「き、昨日はこれだけ…」
智美は指を3本立てた。
「きゃあ、エッチエッチ♪」
「そ、そういう春ちゃんは何回なのよ!」
恥ずかしさを紛らわすために、智美は聞き返した。
「うふふ、あたしはこれだけ♪」
春奈は4本指を立てた。
「よっ、4回!あ、明さん凄い!」
驚いた智美は恥ずかしさを通り越し、驚愕の表情を明に向けた。
「いやいや、そんなことないよ。昨日は特別だったからね」
明は謙遜したように手を振った。
「そうそう、昨日は智ちゃん効果で、いつもよりギンギンだっただけよ」