乱れ柳-4
相手のクリイキを確認した黒井は、なおも指による陰核への愛撫を繰り返しながら、顔を澪のバストに近づけ乳首をねぶるというアレンジを加えた。そうされて、澪は鼻を鳴らし、もだえた。そして、またもや腰をバウンドさせてクリイキを迎えた。
内ももに微かな鳥肌を浮かび上がらせ、息を荒くしている澪。その陰核は完璧に露呈し、赤く肥大している。そこへ今度は、黒井の舌が襲いかかった。
股を割られ、顔をねじ込まれ、クリトリスを舐められる澪。これほどねばっこい前戯を続けて施されることは初めてで、澪は男の舌だけで絶頂の数を二つ加算した。
肉芽のイキを繰り返し、すっかり女体をほぐされてベッドに身を横たえる澪。その耳に、遙か彼方を飛行するヘリコプターの音が微かに響いていた。日常の音だったが、今、澪は不倫という非日常の最中に身を置いているのだった。
「さあて……、そろそろ、かな……」
つぶやくと、黒井は澪にのしかかってきた。異性の体重を全身に感じ、ややあって、股間にペニスが押し当てられるのを感じた。
「ちょっと待って。コンドームは?」
澪の詰問に、黒井は「私は訳あってパイプカットをしています。ですから大丈夫ですよ」との返答。にわかには信じがたかったが、陰唇に感じるなま亀頭のヌメッとした感触が期待をあおり、これ以上の拒絶を澪は出来なかった。
「では、始めましょう」
授業を開始するような落ち着いた黒井の声。
陰唇を押し広げた亀頭が、膣口と熱烈な接吻をする。亀頭の感触は硬く、パンパンに張り詰めているようだ。潜り込もうとするが、女の入り口は相手のあまりのボリュームにびっくりしている。しかし、黒井はそんなことは慣れているとばかり、挿入を急がず、亀頭の先でゆっくりと膣口をマッサージしていた。そうしているうちに、女陰の入り口も少しはこなれてきたのか、侵入を許し始める。
幅広の亀頭呑み込む息詰めて
亀の歩みのスピードで、頭がめりこんでゆく。澪はグッと顎を引き、きつく目をつぶる。膣口のテンションが目一杯になったと思った時、ズルンッと亀頭は埋没した。
澪が短く放心しているうちにペニスはゆっくりとインサートされ、剛直は肉鞘へ八割方収まった。
黒井の腰づかいは非常にゆっくりだった。ゆっくりだが、極上雁高の亀頭の存在が物凄く、膣襞はエラによってスローモーに摩擦され、Gスポットがじんわりとこすられて、女体には快感の芽が次々と萌え始めた。
膣内の甘さは、初めのうちはわずかなものであったが、ペニスの往復により、徐々に糖度を上げてくる。交わってから澪の吐息は荒くなってきてはいたが、時間がたつと息に嬌声が混じりはじめ、交合5分を過ぎる頃には紛れもないよがり声となっていた。腕も自然に黒井の背中に回っている。夫を含めて合計四人の異性を知っていた澪だが、五人目の黒井との性交はひと味もふた味も違っていた。とにかく糖度が高いのだ。巨大な亀頭に膣壁をえぐるように刺激されると卑猥な甘さがどんどん涌いてくる。野太い肉竿で膣口をグリグリこすられると淫靡な快味がとめどなく溢れてくる。まったりとした腰づかいなのにこの気持ちよさ。
しかし、もう少し速いピストンも欲しくなってきた。澪が切ない視線を黒井へ送る。だが、男のリズムは変わらない。思い切って「ねえ……、もっと速く……」と囁いてみるが、黒井の速度は変わらない。だんだん澪はじれてきた。
思わず自ら腰を続けざまにせり上げてしまう。
『ああ……、なんてはしたない……』
澪は興奮して赤らんでいる頬に羞恥の桃色を上塗りする。が、腰の動きはもう止まらない。
そうしているうちに、ようやく黒井がテンポよい律動を繰り出すようになる。本格的なセックスの開始だ。たちまち気持ちよさが増幅し、澪は悦びが顔に出る。やはり速めのピストンはいい。思わず「あんっ、あんっ」と熱い声が出てしまい、男の背中に回した腕に力がこもる。
速いテンポのリズムになって数分。早くもアクメの予感がひたひたと押し寄せる。夫との性交ではこんなことはなかった。中イキをするまでにはもっと時間がかかっていた。
交合も道具変われば味変わる
男根が桁違いに立派だと、セックスのよさがこうも違うものなのか……。女性週刊誌などで「ペニスの大きさで快感が左右されることはありません」という記事を見かけるが、あれは、本当に見事なペニスを味わったことのないライターの言葉に違いない。黒井の逸物はとにかく気持ちいいのだ。とてつもなく美味しいのだ。
ラージペニスの素早い連打を受け続け、女陰からは白く濁った愛液がどんどん溢れている。それがペニスにもねばっこくまとわりつき、太く二本、白い筋となっている。そんな化粧を施された剛直が飽くことなき出入りを繰り返し、不倫相手に、ついに中イキをプレゼントする。
澪の腰が突然ブルッと震えたかと思うと、三度ほど波打つ。
膣肉が魔羅を強く強く、間欠的に食い締める。
不倫女は顔を喜悦で歪め、大きくのけぞり、息が止まる。
その間、黒井は腰の動きを止め、勃起したままのペニスをヴァギナに預け、相手に十二分に気をやらせる。
数秒後、澪はハア……ハアと大きく呼吸した。
夫とのセックスはマンネリとなっており、本格的に中イキをすることは滅多になかったが、久しぶりに「女の悦び」を味わった澪だった。
澪がエクスタシーの水面から顔を出したのを確認すると、黒井は再び腰を振りはじめた。
やれ嬉しラウンド2の鐘が鳴る
たちまち澪の下半身に快感が湧き上がる。今度は初めからダイナミックに突き入れてくる。
『ああっ。やっぱり美味しい、このチンポ!』
チンポなどという言葉を実際言うことはないが、澪の心の中ではピストンに合わせて「チンポ、チンポ」と連呼していた。そして、やがてそれは「気持ちいい」の連呼へと変わり、実際に口走っていた。