ソープランドのように-1
【ソープランドのように】
ちゅぷっ、ちゅぼっ、ちゅぽん!
「うふふ、お掃除終了♪」
含んだ肉棒を口から出した智美が、にこやかに微笑んだ。
「昨日まではあんなに嫌がってたのに変わるもんだな」
精液で汚れた肉棒を、口で綺麗にされた亨は、妻の変貌ぶりに驚いた。
「うふふ。食わず嫌いだったみたい。でも、ごめんなさい。もっと早くからゴックンしてたら、亨さんを興奮させてあげれたのに…」
一見すると、亨に対する懺悔に見えるが、【亨の興奮】はセックスの回数に跳ね返り、そのまま智美の満足にもなるため、これは智美自身に対する悔やみだった。
「いいって、いいって。今後も頼むから気にするな」
(『今後も』…)
【亨の言葉】=【今後はセックスの回数が多くなる】そう受け取った智美は、「はい」と素直に頷いた。
「じゃあ、次は亨さんがあたしのここをお口で綺麗にしてぇ」
気持ちが高揚した智美は、悪戯っぽい目で微笑むと、自身の太ももを抱え上げて、汚れた割れ目を亨に向けた。むせかえるような男女の匂いが、亨の鼻腔を刺激した。
「無理無理無理。その分、前戯でたっぷり舐めるから勘弁してくれよ。ほら、これを使って拭くからいいだろ」
慌てた亨は、昨日から活躍するウエットティッシュを手に取った。
「うふふ。冗談よ冗談。亨さんがこの味を覚えてゲイに目覚められたら困るもの」
智美は割れ目から垂れる精液を指先で拭うと、それをねぶって微笑んだ。
「自分で拭くからそれ貸して。でも、恥ずかしいから拭くとこ覗かないでね」
亨の手からウエットティッシュを受け取った智美は、亨に背中を向けた。
「散々見せといて…」
こんな風に、今さら恥じらう部分も見せる妻の背中を見ている内に、亨は久しぶりにほっこりとした幸福感に満たされた。
「一緒にシャワーでも浴びるか」
亨は智美に優しく声を掛けた。
「えっ、シャワー?」
その単語に智美の目が輝いた。昨日、できなかったことができるチャンスだ。
(さすがに続けてセックスは無理っぽいけど、シャワーで流した後で、少し舐めてやるかな)
「うん。一緒に浴びよ」
亨の内心を余所に、智美は満面な笑みを浮かべて応えると、ベッドサイドのテーブルにある物に手を伸ばした。
こうして昨夜のパイパンの興奮で、朝っぱらから1回戦を終えた亨と智美は、浴室で汗を流すために全裸のまま階下へ降りて行った。
「♪〜」
朝からたっぷりと愛され、上機嫌の智美は鼻唄まじりだ。それとは対称的に智美の後に続く亨は少ししかめっ面をしていた。
(昨日からヤリ過ぎたかな。裏スジが痛む…)
「ん?」
すると、上機嫌だった智美が眉ねをピクリと震わすと、階段の途中で立ち止まった。
「おっと、どうした?」
前を降りる智美の予期せぬ立ち止まりに、ぶつかりそうになった亨は慌てた。
「うふふ、愛された証が奥から垂れきたの」
女体の奥に出された精の残滓が、階段を降りる振動によって垂れ出てきたのだ。
(精子の多さは愛の多さ)
昨晩まで枯渇していた愛の証に嬉しげな表情を浮かべた智美は、太ももに伝う精液を指先で絡め取ると、それを割れ目の中に戻すように指を食い込ませた。
「あふん…」
心地よい刺激に触発された智美は、さらなる刺激を求めて残滓のたっぷりと絡んだ指先でクリトリスを捏ねまわして、恍惚の表情を浮かべた。
「はぁ…はぁ…はぁ…気持ちいいよぉ…」
「おいおい、なにが『気持ちいい』だ。こっちは出し過ぎのせいで、歩く度に玉の裏がジンジン響いて痛いくらいなのに」
腰をモジモジさせて、気持ちよさそうに悶える智美に亨は呆れ、自身はそれどころではない状況を伝えた。