ソープランドのように-3
(はしたない姿を見られるのもいいかも…。露出好きの春ちゃんもこんな気持ちなのかな…)
亨の視線にゾクゾクした智美は、春奈のことを少しだけ理解できそうな気がした。しかし…
(って、あたしが見せたいのは亨さんだけだからね)
見せたがりの春奈に同調しかけた智美だったが、その対象が自分の夫の亨にまで及んでいたことを思い出した。一瞬、智美の脳裏に、春奈の夫の明の顔が過った。
「ひっ」
慌てた智美は気持ちを引き締めると共に、淫口から指を抜いて股間も引き締めた。
「はい、おしまい」
気持ちを切り替えた智美は亨に背中を向けると、シャワーで股間を濡らし、手に受けたボディソープで割れ目を清め始めた。
(やばいやばい、露出っぽいのは控えなくちゃ)
そう思っても、さっきの興奮で股間からぬるみが絶えることはなかった。きりがないため、ある程度、女陰を清めた智美は亨を振り向いた。
「次、亨さんを洗ってあげるね」
智美は股間に当てていたシャワーを亨に向けて、亨の首筋から全身を濡らした。智美は一旦シャワーを置くと、いつも使うスポンジに手を伸ばしかけたが、さっきと同じようにボディソープを手に受けた。
「後ろを向いて」
両手で泡立てたボディソープを亨の背中に塗り拡げ、そのまま順番に全身を洗うつもりだった。しかし、背中を擦った時点で智美は順番をすっ飛ばした。
そこで我慢ができなくなった。智美は手を伸ばして、汚れた肉棒を扱き荒いしている内に、智美はまたもや淫らな気分が高まってきた。
(自分から積極的にオチンチン扱いてるなんて…)
昨日までの智美には考えられないことだった。
(やだ。またエッチなことしたくなったかも)
と、心の中で取り繕おうが、智美は端からそのつもりだった。しかし、朝から1発を終えた亨のモノは、ピクリとも反応しなかった。
(これくらいじゃだめなのかな?じゃあ、次は…)
卑猥な下着の次に誘惑する切っ掛けを求めた智美は、亨の背中にぎゅっと胸を押し付けた。固くなった智美の乳首が乳房に埋没した。
(おっと、ソープランドに来たみたいだな)
肉棒を扱かれながら背中に固くなった乳首を感じ、ナナのサービスと女体を思い返した亨のモノがピクリと反応した。
(エロくなった智美だったらソープサービスくらいするかもな)
亨はそれを頼もうとしたが、直ぐに思い留まった。
(いやいや、そんなことを頼めば、オレがソープに行ったことを勘ぐられるじゃないか。オレは顔に出るから、しばらくはソープのことは考えないようにしないとな)
そんなことを考えていた亨の耳元で、智美が口を開いた。
「ねえ、教えて。ソープ嬢って、タオルの代わりに女を使って身体を洗うんでしょ」
ギクリ…
亨の身体が硬直した。
「オ、オレが、し、知るわけないだろ!」
人はやましいことがあれば、声が大きくなるものだ。亨の声が浴室に反響した。
「なに大声出してるのよ。まるで最近行ったみたいに慌てて。男なんだから、独身時代に行ったことくらいあるでしょ」
今までの智美だったら例え独身時代のことでも、それを聞きたいとは思わなかったはずだ。しかし、セックスに対して前向きになった智美は、卑猥な知識に貪欲になっていた。
「ど、独身時代…。(な、なんだ。ナナのことがばれたんじゃないのか)どうだろ…」
ナナのことでは無さそうなので安心したが、話の方向性がわからないため、亨は曖昧な返事をした。
「言いなさいよ。昔のことをとやかく言うつもりじゃないんだから。結婚前の1回こっきりの相手に妬きもちなんて妬かないよ」
「そ、そうか…」
「そうそう。で、どうなの?ソープランド。行ったことあるんでしょ」
智美にとっては今の質問は本質ではない。ただ今からすることの切っ掛けが欲しかっただけだったが、せっかくなので聞いてみた。
「あ、ああ、昔な。2回くらい行ったかな」
行ったのはつい最近のことだ。それも同じ相手に続けて5回も。それを覚られないようにビクビクしながら亨は答えた。
「へ〜、2回ね〜」