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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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お持ち帰りされる人妻 (5) / 設定小ネタ:Oとゆきの恋人時代のセックス-3

 夫がゆきの体を起こし後ろからキスしてきた。

「ゆき……はぁ、はぁ、ゆき……たまらないよ!」
「はぁ、はぁ、今日のパパ……すごくエッチ、ぁ、ぁあ! 大好き……ぁああ!」

 ゆきの乳房が夫の手の中で形を変え、乳首はこねくり回され潰されている。乳首をそんなふうに触られても痛いだけなのに――前にも女性の乳首の触り方を教えてあげたばかりなのに――興奮するとつい力が入ってしまう不器用な夫が愛おしいと思う。
 愛する男性が自分のいやらしい姿に股間を固くし、荒々しく求めてくれる幸せをゆきは感じていた。

「だってゆきが、Fさんとデートなんて……自分の妻が他の男と……!」
「嫉妬してくれてるの? 嬉しい……! ぁああそこ、そこもっと……」
「してるよ。嫉妬しすぎて狂いそうだよゆき! ホテルにも行っちゃうの……!」
「ぁん! わかんない……! 行っちゃおうかな? パパ興奮してくれてるみたいだし……ぁああんっ!」
「そんなこと言わないで! 行かないで!」
「わかんない、ホントに……! ごめんね……はぁんっ! 気持ちいい!」

「わからない」というのはゆきの本音である。Fとホテルに行ってしまって夫に嫌われないだろうか。結局最後に考えるのはそこである。不倫妻がなにをいまさら純情ぶっているのかと自分でも思うが、ゆきは夫のことを愛していたし、嫌われたくなかった。
 前回のような軽率な行動は慎もう。夫に後ろから突かれながらゆきは思った。

「ぁああゆき……たまらないよ、大好きだよ!」
「あぁあああゆきも! 大好き! もっと嫉妬して! 愛してる! ねぇもっと……そこもっと突いて! 気持ちいいの!」

 正直なところ、今日挿れてもらったZのペニスとはやはり違う。
 ゆきの膣内にいくつかある性感帯のうち、夫の男性器が届くのは比較的浅い位置にあるたった一箇所だけである。夫に挿入されているときは、他のあれこれを冷静に考える余裕もある。

 Fとの一夜を思い出した。さまざまな体位、角度ですべての性感帯を刺激してくれたF。あるときは深く激しく、あるときは浅く優しく、腹側も尻側も、ゆきの女膣の気持ちいい場所すべてを丹念にしつこく押しつぶし捲りあげ、圧迫してくれた。
 あれ以来、Fとのセックスを思いトイレで自慰をするのが、ゆきの日課になっている。力強さや持続力ではZが上だが、自らの身体を知り尽くしたFにねちっこく責められると、精神的にも肉体的にも追い詰められ、気がつけば涙を流し屈服の言葉を吐いている。
 かつてそうやって若く瑞々しい身体のすべてを捧げ、どんな恥ずかしい要求にも応えFに尽くしていた過去を、たった一度のセックスで思い出した。

 そのFとまたデートする――ゆきの下半身から熱いものが溢れ出し、頭が真っ白になった。全身が硬直しビクンビクンと痙攣しはじめた。

「ぁ、そこだめ、いっちゃう! 大好き! ぁあいっちゃう、ねぇいっちゃうのだめだめだめぁああああ! いっちゃうよぉぉおお大好きなの!」



  *  *  *



《おまけ 設定小ネタ集 第三弾》

● Oとゆきの恋人時代のセックス

 ゆきは付き合う前、Oとのセックスに実はちょっと期待していました。
 草食男子のイメージとは裏腹に、ひょっとしたらベッドの上では仕事で見せるあの泥臭さを発揮し、激しく求めてきてくれるのではないかと胸を高鳴らせ、妄想オナニーに耽ることもありました。
 ところがいざ付き合ってみたら全くの期待はずれ。前戯もなしに小さなペニスを慌ただしく挿入して三分で終わりという酷いセックスライフに肩透かしを喰らいます。
 ただそれでもゆきはOに惚れていましたので、そんな彼のことも可愛らしいと好意的な目で見ていましたし、肌を重ねるだけで心が満たされる体験はゆきにとっても新鮮なものでした。

 もうひとつ、ゆきはFとの付き合いの終盤、すでに心が半ば離れている男にさまざまな肉体奉仕を行い陵辱される関係に――ゆき自身も望んだこととはいえ――若干疲れてもいました。
 何も要求されず、ただ抱き合ってキスして挿入するだけのOの平和なセックスにホッとしたという側面もあります。
「激しいセックスは嫌い」という当時のゆきの言葉は、Oを気遣ってのものではありますが、その時点では本音もかなり入っていました。

 なによりOは、セックスに自信こそないものの、性欲は人並みに(人一番?)ありましたので、会うたびに抱いてはもらえました。数分で終わる一回きりのセックスでも、愛する男性が自分に性欲を感じ股間を固くしてくれるという事実は、ゆきを幸せにしました。
 もしOが性欲すら無く、恋人時代からセックスレスになっていたら、二人の未来は別のものになっていたかもしれません。

 もちろん不満もありました。セックスそのものというより、終わった後にOがそそくさと服を着てしまうことです。ゆきとしてはしばらく裸でいちゃいちゃしたいし、そうするうちに「もう一回」となることも望んでいました。
 最近になって当時のことをゆきが問い詰めたところ、とにかくペニスを早く隠したかったのだと白状してくれました。可愛いので許しました。

 仕方がないので、ゆきはよくOとのセックス後にトイレに入って自らを慰めていました。片手でクリトリスを、片手でディルドを抜き挿しする、かなり本格的なオナニーでした。ゆきの一人暮らしの部屋のトイレには、実はディルドが隠されていたのです。


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