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思い出の初体験
【幼馴染 官能小説】

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思いがけない出来事-7

「わたしがあの二人の嬌態を目にして勃起していただと?」
「ええ。違いますか?」
「あれは、お前がカズさんのお仕置きを受けて悶える姿を見て、興奮して……。」
「お父様。今日、わたくしはカズさんにまだお仕置きしていただいていません。」
「……。」
「いいのです。お父様はわたくしだけのお父様ではない。
 そして、わたくしもお父様だけのものではない。
 ただそれだけのことです。」

「あの女が、あの二人の女が……。」
茂雄の怒りはあらぬ方向へと向かった。

「まったく、なんていうことだ。
 可愛い美樹が誤解するような卑猥な姿をわたしに見せるなんて。」

茂雄の怒りは一気に頂点に達した。
「よし。あの二人、ただじゃおかないからな。」
茂雄の思考はすでに普通ではなかった。

茂雄は近くにあった花瓶を手にすると、ベッドに横たわったままの二人に近づき、
何も言わずに、その頭めがけて花瓶を振り下ろそうとした。
美樹は慌てて茂雄に飛びかかった。

父親の背後から飛びついた美樹は、
そのまま両手を結び付けている手枷のチェーンを茂雄の首に回した。
「うっぐ、な、何をする。」
瞬間、茂雄の手から花瓶が落ち、そのままベッドの上の好子の側頭部を直撃した。
花瓶は好子の頭の急所を直撃したのだろう、
ベッドのシーツはみるみる血に染まっていく。


「キャーっ」
蘭と美樹の悲鳴が部屋の中に響いた。


美樹は父親の首に回したチェーンを緩めることなく、さらに強く締め付けていく。

茂雄は首にかかったチェーンを外そうともがいたが、
美樹は自分の全体重をかけて締め続けている。
やがて、茂雄の身体がガクリと崩れ、
ベッドの上の好子の流した血の海の中にの倒れた。


「キャー。」
蘭の悲鳴が再び部屋に響く。


トイレにいた譲司は、2度目の悲鳴にようやく気付き、慌てて部屋に戻った。


譲司の目に飛び込んできたのは、
ベッドに突っ伏した父親の背中にしがみついたまま、
まだ手枷のチェーンを絞め続けている美樹と
、シーツの血の海の真ん中で動かない好子、
そしてタオルケットを体に巻き付けたまま呆然としている蘭の姿だった。

譲司は立ち尽くした。
一体何が起きたのか、全く理解できなかった。
ただ一つ、わかったことは、
これで父親と娘の、あまりにも異常な近親愛は、あまりにも異常な形で終わったのだ、
と言う事だけだった。


部屋にいなかった譲司には、事の経緯はよくわからない。
ただ、好子と蘭がいた位置は、ベッドの上。
譲司がトイレに行った時の位置とは変わっていなかった。
好子の頭の周囲には割れた花瓶の破片。そして茂雄の倒れ込んだ場所。
茂雄の背中にしがみついたままの美樹は、
まだ、父親の首に手枷のチェーンを巻いたままだった。

(なぜ、美樹が父親を……。茂雄はなぜ好子を襲ったのだろう。
 好子を襲おうとした美樹が、後ろから父親を止めようとして、首に手をかけた。
 しかし、殺すまでする必要はあったのだろうか。)

譲司はまだ立ち尽くしたままだった。
蘭は相変わらず泣き続けている。

美樹が父親の首からようやく手を離し、ベッドの下に立った。
「カズ、ごめんね。せっかくのマンション。
 こんなことがあったら、もう住みたくないよね。」
美樹は自嘲気味に笑うと、自分の携帯を手に取った。

「あ、そうだ。カズ。それと、蘭。
 二人とも、すぐにバスルームに行って。
 いい?あなたたちはずっとお風呂に入っていた。
 だから、この部屋だったことは、全く知らなかった。
 わかった?蘭。」

「あ、う、うん。」
「カズ。」
「い、いや、そういうわけには……。」
「だって、あなたが何も見ていないのは事実でしょ?
 ここにいたらいろいろと面倒なことになるもの。
 遅かれ早かれ、こうなる運命だったのよ。
 わたしと父親は。
 ううん。もしかしたら、今ベッドに横たわっていたのはわたしだったかもしれない。」
「美樹……。」

「さあ、早くお風呂に行って。久しぶりに二人っきりでゆっくり楽しんでいてよ。
 え〜と。救急車は……。あれ?どうやってかけるんだっけ。」

美樹は震える手で懸命に電話をかけようとしている。
譲司が美樹に手を触れようとした瞬間、美樹が叫んだ。
「触らないで!」
譲司は驚いて手を引いた。
「カズ。いままでありがとう。いろいろあったけど、楽しかった。
 それに、今更何だけど、わたし、本当にカズのこと、大好きだったのよ。」
美樹はカズに近づき、その唇に軽くキスをした。
 蘭とカズは、 


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