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Twin Guns 無敵の女刑事
【制服 官能小説】

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刑事の妻-6

さとみの目は座っていた。一方マギーの目は明らかに動揺している。まるで秘密を暴かれるような人間のように。じっと見据えられた瞳の目にマギーは体が動かなくなる。

「マギー、どうしたの?マギーはそんな中途半端な気持ちで捜査に当たる刑事だったっけ?」
「え…?」
マギーは心臓がドキッとした。迷っている事は自分でも分かっていたが、それが他人から見ると中途半端と見られてしまっていた事に初めて気が付いた。

「上原さんはマギーに先頭に立って捜査に当たって貰いたいと思ってる事は分かってるよね?今回の事件だけじゃなく、もともとマギーがいるからここを離れて警視総監として東京に行く事を決めたのは誰から見ても明らか。そんなマギーがそんなんでどうするの?」
「…」
若菜の期待は当然分かっていた。しかしまだまだその期待には応えられていないと思い、華英と共に、時に華英の力を借りて必死で任務について来た。しかし杉山が来てからは杉山と一緒にいる時間の事ばかり考えてしまい捜査に身が入らない時がしばしばある。さとみが言っている事は正論だ。言い返す言葉がなかった。

さとみは大きく一呼吸してから、決して苛つきを見せる事なく、落ち着き払いマギーを諭すかのような口調で言う。
「ねぇ、どうして警視総監である上原さんが片田舎のイチ県警本部にやって来て自ら先頭に立って捜査を引っ張ってると思う?」
「そ、それは…」
さとみはマギーの言葉など聞く気がないかのように言葉を続ける。
「上原さんはそうは思ってないと言うかも知れないし、思ってないのかも知れないけど、私ははっきりと言う。リーダーとして期待しているマギーが頼りなくて任せられないからよ。」
「…」
頼りない…、そうはっきりと言われてショックを受けた。しかしマギーはその言葉に対して怒りよりも申し訳なさを強く感じたのは、心の奥底でそれが分かっていたからかも知れない。

「警視総監が警視庁を不在にするって、相当なリスクがあるのよ?どこの企業でもトップが長期不在になると、緊張が緩みだらけるもの。それに目の届かない事で不穏な動きをし始める人間も警察内部にいるかも知れない。そして警視庁にも女性である上原さんが警視総監をしている事を良く思ってない人間はいない訳ではないと聞いてる。長期不在によって足元を救われるリスクを背負いながら上原さんはここに来て捜査の先頭に立ってるの。長期不在自体、責められる要因になりかねない。じゃあなぜそんなリスクを覚悟の上でここに来てると思う?」
「それは…」
「あなたの為でしょ!マギーの為に上原さんは大きなリスクを背負ってまでこっちに来てるんじゃないの!?」
「自分の為…?」
マギーは力なくそう呟いた。若菜が自分の為にそこまでしてくれているのかも知れないと思うと大きな衝撃を受けた。


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