思い出はそのままに-39
「浩之くん・・・大丈夫?」
「え、ええ・・・」
沙織が、祐樹の犯されて喘いでいる所が、頭から離れない。
「浩之くん・・・すごく顔色が悪いけど・・・」
沙織が、浩之の額に手を伸ばした。浩之は、慌ててその手をよける。
「大丈夫ですよ。時々あるんです。発作みたいなことが。ですが、大したことではありません」
「そうなの・・・気分が悪くなったら、すぐに言ってね」
浩之はうなずいた。ここには、長居しないほうがいい。浩之そう思った。このままいると、おかしくなりそうだ。
「先生。俺が今日ここに来たのは、お願いがあったからですよ」
「お願い?」
「そうです。助けて欲しいんですよ」
「助ける? 私が・・・浩之くんを?」
浩之はうなずいた。
「先生は信じないかもしれませんが、俺も祐樹に脅されているんですよ。だから、しかたなく祐樹の言いなりになっているんです。本当は、こんなことは止めたいんですよ」
沙織は、何も言わなかった。信じてはいないだろう。初めて、沙織を犯したとき、浩之の方がけしかけていた。沙織は、それは忘れていないはずだ。
「先生も知っているでしょう。俺は、祐樹達がやっているのを、ビデオにとっているのは。祐樹は、別にそのビデオを観る訳ではありません。祐樹はただ、自分達がやっていることを、俺に見せつけたいんですよ。だから、ビデオは全部、俺が持っているんです。それを使うんですよ」
「ビデオを・・・どうするの?」
「先生が、そのビデオを持って、祐樹の父親と交渉してください」
「祐樹くんのお父さんと・・・私が?」
「そうです。先生も知っておられるかもしれませんが、祐樹の父親は、社会的に地位のある人間です。息子の不祥事は隠そうとするはず。とにかく、祐樹さえいなくなればいいんですよ。健太は、美咲にしか興味はありませんし、武士はどうとでもなる。どうです?」
浩之は、沙織をみつめた。沙織が目をそらす。
「ひょっとして、先生は、祐樹に犯されるのが好きなんじゃないんでしょうね?」
「ふふ・・・どう思う?」
沙織が、悪戯っぽく笑った。浩之は戸惑った。
「冗談よ。でも、寂しかったのは、事実だわ」
「寂しかった?」
意外な言葉に、浩之は思わず聞き返した。
「私、結婚してないの。美奈と菜美は、自分の父親が誰かも知らないわ」
沙織は、やはり結婚していなかった。今まで、そのことはさんざん噂になっていたのだ。
「美奈と菜美を身篭ったのは大学の時よ。出来ちゃったってやつかな。それを言ったら、堕ろしてくれって言われたわ。私も学生だったから、さすがに生むわけにはいかなかったの。だから、堕ろそうとしたわ。でも、許されなかった」
「どういうことです?」
「うちの両親、カトリックだったの。神の教えに反するからって。笑えるでしょう。それはわかっていたけど、本当に反対されるとは思わなかった。私のことを思ってくれるならって、思ったんだけれど・・・それを彼に言ったら、彼、逃げちゃった」
浩之は言葉に詰まった。沙織は、あっけらかんと言っているが、そんな軽い話ではない。
「なんて顔してるの。別にあなたが深刻になることはないわ。今になって考えれば、美奈と菜美を産んだことはよかったとは思ってる。やっぱり、私の子供だから。でも、その時はすべてを恨んだわ。だれも信用できない。自分ひとりで生きていくって。だから、大学も止めなかった。赤ちゃんを育てながら、勉強したわ。そして、夢だった教師になった」
「すごいですね」
「そうね。自分で言うのもなんだけど、頑張ったわ。いろいろ陰口を叩かれたけど、それにも耐えた。両親の冷たい視線にも耐えた。なんにでも耐えてわ。でも、疲れちゃった・・・」
沙織が、近づいてくる。熱っぽい瞳をしていた。沙織の喘いでいた姿を思い出す。あの時の沙織は、恐ろしく煽情的だった。
「私は、ずっと独りで頑張ってきた。二人のためなら、なんだって耐えられた。でも、寂しかったの。だから、あんなことになったのかもしれない。心では嫌がっているのに、体が熱くなってたまらないの」
沙織は、浩之の耳元に口を近づけた。
「祐樹くんのオチ〇ポすごいのよ。大きくて、ゴツゴツしてて。あんなので突かれたら、女の子はみんなおかしくなっちゃうわ・・・私も、思い出すだけで、ア〇コがジュンとなって、我慢できなくなっちゃうの・・・」
沙織が、浩之の耳に、熱い吐息を吹きかけてくる。うなじの毛が逆立った。
「なっ!? なに考えてるんです?」
「オマ〇コだけじゃない・・・お尻の穴もすごくいいの! オチン〇ンが入ると、お尻がキュッとなって・・・へんな感じになるの・・・」