C星人-1
「さあさあ、おしゃべりの時間はおしまい、店を開けるよ」
娼館の女主人が手を叩きながら大声で言う。
この女主人も元はと言えば娼婦、それゆえノラたち娼婦を商品と割り切ることはせず、そこそこ人情家だし金払いも綺麗なのでわりと好かれている。
現役時代は客のえり好みをせずにどんな客でも満足させたらしく、しこたま貯めこんだと言う、この館の前オーナーが亡くなる時、それを元手にここを買い取ったのだそうだ。
それゆえに、仕事に関しては厳しく客のえり好みは許さない、もっとも、女主人が現役だったころは地球人だけを相手にしていれば良かったのだろうが……。
「ノラ、早速だけど口明けのお客様がお待ちだよ」
「地球人？」
「いや、C星人のお客様だよ」
「うへぇ……」
「いつも言ってるだろう？ えり好みは……」
「はいはい、わかってるわよ」
そう答えたが、ノラはついていないなと思った。
C星人は肌が緑色で、髪も含めて体毛と言うものがないこと以外は地球人とほぼ変わらない容姿を持っているが、身長2メートル、体重100キロ級の逞しい大男が多い、パワーも地球人を基準に考えれば並外れている。
概ねプロバスケットボールの選手並みだと考えればほぼ当たっている、逞しい男が好きなら悪い客ではない。
ノラが「うへぇ」と言ったのはC星人のペニスが、その体の大きさに見合う以上に大きいからだ。
直径6センチ、長さ25センチ、350mlのビール缶を二つ重ねたのとほぼ同じサイズ、地球人の女が受け入れ可能なサイズの上限と言って良いだろう、太さのわりに長さは短めだが20センチを超えていれば膣奥につっかえてしまって後はどれだけ長くても余るだけだ。
しかもC星人のペニスは固い、地球人にもこのクラスの巨根を持つ男はごく稀にいると聞くが、地球人のペニスは血流が集まって固くなるもの、巨大サイズだと体積に対して血液が不足するのでそう固くはならないらしいのだが、C星人の場合はどういう仕組みか知らないが棍棒のように固くなる。
そんな太く、長く、硬いペニスで膣奥をゴンゴンと突かれればかなり痛い、幸いなことにC星人はかなりの早漏で1分と持たないから良いようなものの、こんなペニスで5分、10分と突かれ続けたらその日一日くらい膣は使い物にならなくなる。
C星人は知能も地球人とあまり変わらない、そしてやはり人口が過剰気味だそうだ。
したがってコロニーに働きに来ているC星人は母星で仕事が見つからず、出稼ぎに来ている肉体労働者ばかりだ。
「いらっしゃい……」
ノラはいつものようにショーツもつけない素肌に薄い絹のガウンをまとって出迎える。
相手によっては内腿をちらつかせる『サービス』もするが、C星人にはそこまで必要ない、
そもそも地球人によく似た彼らだ、母星の女性たちとも姿が近いのだろう、ガウン越しに乳首のポッチがわかればそれだけで充分欲情してしまう。
そしてC星人は概して自分の肉体を誇示したがる、おそらくは母星でもそうだったのだろう、もし女性もそうだとすれば、C星が人口過剰になったのはそのせいかも……。
ノラの客となったC星人はすぐさまTシャツを脱ぎ捨てて隆々たる胸筋と上腕二頭筋を誇示し、ジーンズとトランクスも一度に脱ぎ捨ててしまう、そのペニスは既に350mlのビール缶を重ねたサイズにまで屹立していて、戦闘準備は万端と言った風情だ。
マッチョマン好きでセックス中毒の有閑マダム辺りなら、よだれを垂らしそうな光景だが、ノラにとってはあまり有り難くない、ノラは体があまり大きくないのでこのサイズのペニスを受け入れるのはちょっと辛いのだ。