ゆえとナオさん 未来編-7
ナオは人類初の同性間の娘で、
優秀な三人の母親の子どもだ。
三人とかイケてる。
ナオは、
遺伝子結合技術を確立した母親、
マリーから譲り受けた資産をなげうって、
最初の宇宙エレベーターの建造に尽力した。
また、
ヒトを電脳世界に再構成するプロジェクトを、
推し進めた。
やがてくる恒星間航行時代を見据えてのことだ。
野心と不屈の女性。
ナオを語るとき私たちは、
ナオを献身的に支えた、ゆえおばあちゃんのことを、
決して忘れてはいけない。
体が10あっても足りない、大車輪で活躍するナオを、
決して表に出ることなく、
子育てしながら支え続けた家庭的な姿は、
私たちのもう一つの理想の女性像だ。
今は二人の多くの娘たちが、それぞれに遺志を引き継いで、
先頭に立って人類の未来を切り拓いてる。