麗子の家での一夜-3
「それでどうしたの?麻羅ちゃん。」
「あ、あのね。琢磨君が華恋ちゃんのフェラじゃ最後までいけないって言って、
華恋ちゃんを泣かしちゃったの。お風呂の中で。」
「あらあら。しょうがないわね。
琢磨もお兄ちゃんなんだから、少しくらい下手でも我慢してあげればいいのに。」
(妹が兄にフェラ?お風呂の中?麗子の姉も一緒だったのか?)
「琢磨君、なんか学校で嫌なことあったらしくって、ちょっと機嫌悪いみたい。」
「そう。それで華恋は?」
「泣きながらお風呂飛び出して、わたしの部屋に入って、中から鍵かけちゃった。」
「閉じこもっちゃったの?まったく華恋も困ったものね。」
「どうすればいいかな、ユリカおねえちゃん。」
「そうね。華恋の方はあとで見に行ってみるわ。
でも、寝るころになったら出てきて、みんなと一緒に寝ると思うけど。」
「琢磨君の方は?」
「う〜ん。わたしは先生のお相手があるから…。麻羅ちゃん、ごめん、お願いできる?」
「ま、しょうがないか。じゃあ、わたしがしてあげる。
琢磨君の久しぶり。全部飲ませてもらおっと。」
「あんまり激しくしないでおいてね。後を引くといけないから。」
「でも、明日は休みだし。2回くらいはいいでしょ?」
「あ、そうだったわね。明日は休みか。じゃあ、すっきりするまでお願いしていい?」
「うん。任せておいて。いざとなったら麗子と幾夜にも協力させるから。」
麗子の姉は嬉しそうに言った。
「ありがと。麻羅ちゃん。いつも悪いわね。」
「いいって。これもいい練習になるもん。」
(飲ませてもらう?すっきりするまで?いつも悪いわね?いい練習になる?〕
麻羅はオレにお辞儀をして裸の身体を反転させ戻っていった。
「どうもセンセ。お恥ずかしいところをお見せしました。」
「あ、い、いや。その……。華恋、さんは……放っておいても……。」
「あ、大丈夫でしょう。今頃自分で慰めていると思います。」
「自分で慰めている?」
「はい。麻羅ちゃんの部屋に閉じこもったってことは、
麻羅ちゃんがいつも使っているバイブを使わせてもらうつもりなんだと思います。
華恋は最近覚えたばかりですから1度いけば満足すると思いますから。」
(自分で慰める?麻羅ちゃんがいつも使っているバイブ?1度いけば満足する?)
一気に目眩が襲い、オレはそのままソファーに座り込んでしまった。
「大丈夫ですか?」
ユリカが駆け寄り、オレの腕を支えた。
ユリカの胸の膨らみがオレの肘に当たる。
ユリカは身体を引かずに、反対にさらにオレに身体を寄せてきた。
「あ、はい。ちょっと立ち眩みが………。」
オレは勢いでもう一つ、気になっていることを聞いてみることにした。
麗子の母親ではない方が聞きやすいと思ったから。
「実は……麗子さんが不思議なことを言っていたのです。」
「不思議なこと?」
「あ、いや、ほとんどが不思議なことばかりではあるんですが、
特に不思議に思ったことがあって。
失礼ついでに聞いてもよろしいですか?」
「何でもお聞きください。それもおもてなしの一つですから。」
「では……。あの子たちは身体は触らせても…その、つまり………。」
オレが口ごもっているのを見て、ユリカがあとを受けた。
「セックスはさせようとはしない、ですか?」
あまりにもあっさりとユリカは言った。
「あ、は、はい。たしか……グジュグジュはいいけれど入れちゃダメ、
みたいなことを口にしていたような気がするんですが。」
「あら、麗子ちゃん、センセに仕掛けたんですね?
さすがにヒカルの娘だわ。いい勘、してるじゃない。
あ、ごめんなさい。そうですか。そういうことですか。」
ユリカはオレの身体にもたれかかってきた。
その手はオレの股間にそっと触れてきた。
「もちろん、お話ししますわ。センセも気になりますものねえ。
あの子たちも……麗子ちゃんは次の春に、うちのはその次の春に、
初めてのセックスを経験することになっています。」
「次の春?卒業と同時にっていうことですか?」
「はい。〇学校を卒業すれば、もう一人前の女として、おもてなしに加われるのです。」
「………。」
「初めてのおもてなしを楽しみにしているお客様がたくさんいらして………。
春休みの終わりにご予約が殺到するんです。
もちろん、子ども一人にお客様一人、一度限りの機会ですので、
一番高額な志をくださる方をお選びするのがこの街の慣習になっています。」
「一番高額な志、ですか?」
「はい。一線を越えるわけですから、それなりの………。」
「一線を越える?えっ?もしかして一千万?で、す、か?」
「はっきりとはお答えしにくいですが、はい。娘にとっては一線を越えるのですから。」
(つまり若菜の姉と関係を持ってしまった前の校長は退職金で払ったということか。)
「あの……ちなみに、キスをした場合はどうなるんですか?」
「センセ、もしかして気になさってますか?」
「あ、いや、そんな、キスなんて。」
「大丈夫です。キスはほんのご挨拶ですから。
でも、そのキスがきっかけで先に進んでくださる方がたくさんいらっしゃいますが。」
「先へ?」
「はい。これから先は数字遊びと思ってお聞きください。」
「はあ。」
ユリカは空になっていたオレのグラスに例の樹木酒をたっぷりと注いだ。
(これで1万か。もし、払わなければいけないとなったら、
今夜、オレは1か月分の給料じゃ足りないのは確実だ………。)