真奈美のストレス解消 その3-4
潤一は今までに経験したことがないくらいにゆっくりと、
そして優しく丁寧な愛撫を続けた。
紗理奈が心配したことが現実になるのではないかと思わせるほどの、
ゆったりとした時間が流れた。
「潤一さん。真奈美、なんだか欲しくなっちゃった。」
真奈美が恥ずかしそうに言った。
「欲しいっていうのは、入れて欲しいっていうことかな?」
「うん。潤一さんのペニス、入れて欲しくなっちゃった。真奈美、おかしい?」
「おかしくなんかないよ。普通のことさ。」
「今までも、欲しくなったことはあるんだけど、なんかいつもと少し違うんだ。」
「いつもと違う?」
「うん。いつもよりゆっくりゆっくり味わいたい気がするの。」
潤一は戸惑った。
真奈美を愛撫し続けている間、潤一のペニスは、
真奈美のわずかな身体のくねりや恥ずかしげにあげる喘ぎ声に刺激され、
暴発寸前になっていた。
心理的にも、真奈美に襲いかかり、
荒々しいピストン運動で一気に上り詰めたい心境だったのだ。
しかし、真奈美の欲求は真逆だった。
あくまでも優しさに包まれたまま、柔らかく、それでいて深い絶頂を味わいたかった。
ここまでは紗理奈の期待に応えたいという思いと真奈美に対する愛情から、
普段以上に矢細工ゆっくりと事を進めてきたが、もう限界だった。
いかに優しいテクニシャンと紗理奈が評しようと、まだ20代の若者だ。
(限界だ。真奈美ちゃんには悪いけれど、もう我慢できない。)
潤一は真奈美の望みを無視して一気に挿入しようと真奈美の足を開き、膝を抱え上げた。
潤一がペニスに手を添え、真奈美のグジョグジョになった割れ目にあてがい、
ゆっくりと腰を突き出そうとした時だ。
「潤一。交代よ。」
紗理奈の声がした。
ハッとして振り返ると、紗理奈の隣には一人の男性が立っていた。
すでに全裸になっており、股間には潤一のものよりも二回りは太く大きなペニスがある。
たった今、オマ〇コから抜いたばかりのようなそれは隆々と天井を向いて脈打っていた。
(誰だろう?どこかであった気がするけれど。)
確かに何度か見かけたことのある顔だ。
しかし、ハッキリと誰かを思い出せないうちに、その男性が声をかけてきた。
「潤一君。交代しよう。君の根気強い愛撫は素晴らしかった。
あれだけのテクニックで愛撫してもらえる紗理奈は幸せ者かもしれない。
けれど、これ以上我慢すると君の身体によくない。
君は紗理奈を相手に、思う存分楽しみなさい。」
「あ、紗理奈の、お父さん…。」
「潤一、ご苦労様。今度はわたしの中で思いっきりいって。」
真奈美のイヤフォンの音量を調節しながらも、
潤一の愛撫を見ながらオナニーでもしていたのだろうか、
紗理奈の指と下腹部はところどころ濡れていた。
(紗理奈としていたのか?父親と娘?
そうか、紗理奈だったら別の驚くことじゃないか。)
潤一は勝手に納得して、真奈美の身体から離れ、ベッドを降りた。
紗理奈の父親が潤一の肩をたたきながら言った。
「君のものも、なかなかのものだと聞いているよ。
今日は君の実力が発揮できなかったが気にすることはない。
それが真奈美ちゃんの凄さなんだ。」
突然、ベッドの上に一人残されたことを察した真奈美が不安そうに声をかけた。
「あれ?どうしたの?潤一さん。」
「まなちゃん、ゴメンね。ぼくはここで交代だ。」
「交代?どうしたの?真奈美の身体、よくなかったの?」
「そうじゃない。良すぎて、ぼくの方がもうたまらなくなっちゃったんだ。」
「………。」
「大丈夫。ぼくよりも素晴らしい人が今からまなちゃんを気持ちよくしてくれるから。」
潤一は思わず紗理奈の父親の正体を明かしそうになった。
「潤一。こっちに来て。わたしも欲求不満なんだから。」
「紗理奈。君はやっぱりお父さんと…。」
「そう。途中だったの。ほら、真奈美ちゃんのことはお父様に任せてこっちに来て。」
「けれど、匂いのことは大丈夫なのかい?」
「ええ。お父様の全身には特別なアロマ系のオイルを塗ってあるから、
真奈美ちゃんにはわからないはずよ。
ねえ、それよりも早く入れて。」
「でも、真奈美ちゃんにちゃんと説明しないと…。」
「大丈夫。全部お父様に任せておけば。
それよりもう我慢できないのよ。もう少しだったんだから。」
そう言うと紗理奈は潤一のペニスをいきなり握りしめ、口に含んだ。
紗理奈の父親は真奈美とは今までに何度かセックスをしてきた。
一番最初は真奈美が敏明の治療を受けた時だ。
あの時のことがきっかけで敏明は思わぬ体調不良に陥り、
長期の治療を必要とすることになった。
しかし、それを何とか治そうと子どもながらに献身的に接してきてくれた真奈美は、
敏明の父親にとってもかけがえのない存在だった。
最近になって敏明の症状がかなり改善してきたのにも関わらず、
真奈美の方に深刻なストレスが出ていることを娘の紗理奈から聞き、
敏明の父親は自分の不明を恥じた。
(身体や性器周辺の発達、セックスの反応など、全てにおいて子ども離れしているから、
真奈美ちゃんの心のケアがつい疎かになってしまったか。
真奈美ちゃんの訪問を快く承諾してくださった生野さんにも申し訳ないことだ。
敏明の完治はいずれにせよ、そう遠いことではない。
ここまで耐えてきたのだ。今更逸る必要はない。)