Marionette Day Dream-3
そして明らかに小学生と思える少年と少女が一人ずついた
彼ら4人は
泣いていた
ただの夢だ
そう自分に言い聞かせても
覚めなかった
それが俺の「チカラ」
まだその一欠片でしかなかったけれど
誰かが見た夢
誰かが見ている夢
その世界に干渉できる、違う。「干渉してしまう」方が正しいのかもしれない。
それが俺が「チカラ」に気づいた、最初の出来事だった
俺は夢の世界に声をかけた。
たとえ夢だとしても、余りにもその光景が現実感を感じるというか、懐かしさすら覚えたからだ…
(君らはどうして泣いてるんだ?)
その一言に4人がゆっくりと振り返る。
暫く沈黙が続いたが、制服の少女が言葉を紡いだ
『辛いの?』
(……)
『辛いんでしょう?…悲しい声を聞くのが』
(……)
『せめて、夢の中では幸せな世界を望んでいたかった筈だから』
学生服を着た少年が口を開く
それはまだ幼いはずの目を憂いに染めて俺を見つめ、ただ一言だけ。
−また、同じことを繰り返すのかな?−