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最後の、最高の学園祭
【学園物 官能小説】

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発展的予定変更-2

「じゃあ、全員、各室の浴室を使うっていうことでいいのかな?」
「ああ、それしかなさそうだな。」
「なんだ。みんなで楽しく混浴、楽しみにしてたのにな。」
「でもそれって、ローテーションが一回りしてからで良くない?」
「あ、それ、オレもそう思う。」
「だろ?その方が自然だよな?」
「ええ、わたしもそんな気がする。
 愛依はクラス全員が仲良くなれるようにって考えたんだと思うけれど、
 わたしたち、もっと一人一人のこと、知る必要があると思うんだ。」
「うん。俺もそう思うな。
 ワンクール終わるまでは、1対1の時間をたくさんとった方がいいように思う。」
「じゃあ、そういうことにしてみない?」
「愛依。どう?」

「あ、いや、その、みんなが、そう、思うんだったら。」
「じゃ、決まり。5日目のクール終了まではペア活動中心で。」
「ペア活動?なるほどね、そういうネーミング。」
「いいんじゃね?ペア活動で。」
「じゃ、全体ミーティングは?」
「それはありでしょ。みんなの様子、知りたいもん。」
「だね。じゃあ、あたしがスケジュール表、書き換えておくね。」
鈴が手を挙げると倫也も手を上げた。

「ってことは、明日の風呂もダメってことある?」
「あ、確かに。じゃあ、その辺は二本立て?」
「それからさっき天気予報見たら、台風直撃かってさ。」
「マジかよ。」
「じゃあ、外での活動はできないかもね。」
「うん。さっきからパラパラ来てるから、今夜のキャンプライヤーは無理じゃねえ?」
「どうしようか。」
「自室待機?」
「いや、それはないでしょ。みんなで盛り上がるのも欲しいじゃん。」
「じゃあ……一芸披露とか?」
「あ、それいいかも。」
「だったら、おれ、テーブル引きやろっかな。」
「マチャアキか!」
《ワイワイ ガヤガヤ ワイワイ ガヤガヤ》

「あれ〜!!!!ねえ、ちょっと。愛依が書いたスケジュール表に大間違い発見!!」
「えっ?どれどれ?」
「えっ?嘘。どこ?」
愛依はみんなをかき分け模造紙の前に立った。
鈴が部屋割り表の一番下を指さす。
「合宿実行委員長・・・」長野愛依?」
「ほら〜。大間違い!」
「嘘。やだ。わたし。自分の名前、間違えてる。」
「愛依。ここもじゃ!」
「………。ここも中野愛依じゃなくて長野愛依…。
 わたし、ダメかも。」
「愛依、一人で頑張ってたから疲れてたんだよ。気にしない気にしない。」
そう言って鈴は新しい模造紙に変更したスケジュールを書き始めた。


「最初からこうすればよかった、のかな。」
みんなの様子を見ながら愛依はポツリとつぶやいた。
泣きそうな眼をしていた。

「最初っからじゃケンカでしょ。」
ジュンコが横を向いたまま言った。
「そうよ。中野さんの頑張りがあったから、みんな変われたのよ。
 自分のことが一番だったみんなが相手のことを考えるようになった。
 たった1日、ううん、まだ1日目が終わっていないのに凄いと思わない?」
「松先生………。」
「それに名前の間違いって結構あるの。わたしも時々松たか子とか言われたり。」

「おれもそう。カンダだって言ってるのに、スダって読むやつとか多いしさ。
 ま、それはともかく、みんな、頑張ってるさ。
 もう、教室にいたときのやつらじゃねぇ。
 ルールを守るのは自分のためじゃねえって言うことが昨日からのことでしっかり分かっ
 た気がするぜ。愛依。ありがとな。」
「あ、いや、そ、そんな…。」
「だから、お前もしっかり合宿に参加だぜ、今からな。」
将暉が言った。

「予告放送は順番で担当しようよ。」
「あ、それいいかも。俺、やってみたかったんだ。」
「アンタがやったら意味不明になるでしょ。」
ジュンコの膝蹴りが流星の太股を直撃した。
「な、なんだよ。ジュンコは変わってないのかよ。」
「変わらずに、ブレずに生きていくことだって素晴らしいことよ。」

松先生の言葉に健が大きく頷いた。
「守るべきものは守る。変えるべきものは変える。大事なのはその見極めだよな。」
「なんだよ。みんな。難しいことばっかり言いやがって。」
「そういう駄々っ子みたいなところはなかなか変わんないのね、流星は。」
「あハハハ。」


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