初めてのレズ-6
片手は巧みに奈々の上半身を半裸にしていた。はだけた胸元からブラジャーの中に手を入れ胸をグニュグニュと揉んでいる。
「いい加減諦めてレズれよ奈々ぁ。」
「い、嫌…」
脚をガクガクさせながらも嫌がる奈々に里美は立ち上がる。
「私は別にいいですけどぉ。」
そう言いながら着衣を脱ぎ始める。
(な、何言ってるのあの女…!?)
頭がおかしいとしか思えなかった。あっちだって自分の事は良く思ってないだろう。それなのに自分とレズ行為をしても構わないと言っている神経が分からない。しかし里美は着衣の全てを脱ぎ捨てこちらに向かって来る。逆に奈々の方が目のやり場に困ってしまう。
目の前に来た里美。奈々は動揺する。里美は落ち着き払っていた。
「今まで可愛がってもらったお礼に、まずは私が可愛がってあげますよ、先輩?」
里美がそう言うと岳斗は背後から奈々を抑えつける。
「な、何なの!?止めて!!」
抵抗するが岳斗にガッチリと抑え付けられている。里美は妖しく目を輝かせながら奈々の背中と岳斗の体の間に手を忍ばせブラジャーのホックを外した。
「や、止めて!!」
そう叫ぶ奈々を無視し、岳斗と連携しながらブラジャーとブラウスを奈々の体から剥ぎ取る。
「女から見てもいいオッパイしてますね、先輩…」
色っぽい表情で奈々の胸を見た後、視線を唇に移す。
「や、止めて…!?な、何を考えてるの!?」
嫌な予感がした。里美は奈々の唇を悩ましげに見つめながら顔を寄せて来た。
「や、止めて…!嫌っ!」
顔を背ける奈々だが、頬を抑えられ顔を正面に向けさせられる。
「先輩…?」
そう呟いた里美の唇が奈々の唇に接近する。
「ダメ…!…んっ…」
目を閉じた奈々の唇に、柔らかくプニプニした感触が伝わる。生まれて初めて女とキスをした奈々。男のものとは異なる柔らかな感触に、奈々はドキッとして体が固まる。
認めたくはないが心地いい。女独特の優しくて和やかな唇に一緒ポーっとしてしまった。女同士の禁断のキスに奈々の抵抗は徐々に奪われて行く。
チュッ、チュッ、チュッと、ゆっくりと何回かキスしてきた里美。離れる瞬間のモチモチさにドキッとさせられる。そして侵入してくる舌に、反射的に抵抗するも、すぐに力を緩めてしまった。里美の舌が奈々の舌に優しく絡みつく。くせになりそうか滑らかな動きに奈々は熱い吐息を吐く。
(や、ヤバい…この感覚…。)
女のキスに心を奪われそうになり、頭の中が混乱しかけている奈々であった。