真奈美のストレス解消 その2-2
「真奈美ちゃん?」
潤一と呼ばれた男が再び真奈美に声をかけた。
「潤一…さん?」
「うん。真奈美ちゃんの好きなように呼んでいいよ。」
「じゃあ、紗理奈おねえちゃんみたいに、潤一君って呼ぶ。」
「わかった。真奈美ちゃんはなんて呼ばれたい?」
「う〜ん。真奈美のことを真奈美って呼ぶのはとし君だから…。
お兄さん、じゃなかった、潤一君、考えて。」
「じゃあ…。まなちゃんはどうかな?」
「まなちゃん?うん。それでいい。」
「じゃあ、まなちゃん。まずは初めましてのごあいさつ。」
潤一はそう言うと、真奈美の肩に手をかけ、そっと唇にキスをした。
「ぁ。」
真奈美の頭の中では、潤一がどんな顔をしているのかを必死に考えていた。
すると、紗理奈が声をかけた。
「真奈美ちゃん。潤一君がどんな顔をしているか、想像してるんでしょ?」
「あれ?なんでわかったの?」
「そりゃあ、分かるわよ。アイマスクをしていたら見えないものね。」
「うん。見るのを我慢すると、ストレスになるよ?」
「そっか。じゃあ、我慢するのをやめて潤一君の顔、見てみる?
それとも見ないで想像するのを楽しむか、どっちにする?」
「え〜と。じゃあ見ないで想像してる。誰だろ〜。楽しみだな〜って。」
「うん。それがいいね。見えない分、たくさん想像できるでしょ?
想像することをたくさん楽しむんだよ。」
「わかった。なんか、ちょっとスリルもあるかも。」
「えっ?スリル?」
「うん。もし、怖い人だったらとか、何されるんだろうとか。」
「そう。ドキドキしながら待ってるといいよ。」
潤一は紗理奈が話している最中も、
ずっと真奈美の首筋や耳たぶへソフトなキスを繰り返していた。
時々、真奈美はくすぐったそうに首をすくめたが、怯えている様子はなかった。
「まなちゃん。大丈夫かな?」
「うん。潤一君、いい人みたい。」
「あ、嬉しいな。じゃあ、一回抱きしめてもいいかな?」
「うん。いいよ。真奈美もギュッってして欲しい。」
「じゃあ、ギュッ。」
「ギュッ。」
真奈美の顔に笑顔が浮かんだ。
「紗理奈おねえちゃ〜ん。」
「どうしたの?真奈美ちゃん。」
「あのね。このお兄さん、優しい人だ。」
「えっ?真奈美ちゃん、ギュッってしただけでわかるの?」
「うん。わかる。潤一君、優しくて、あったかい人。」
「ふ〜ん。凄いな、真奈美ちゃんは。」
紗理奈は今更ながら感心した。
「いやぁ、ぼくはびっくりだよ。」
潤一は心から驚いている様子だった。
「まあ、潤一は優しいのだけが取り柄だからね。」
「あ、紗理奈、ひどいな、それは。他にも取り柄はありますよ。」
「そう。今日はそれを十分に活用して、真奈美ちゃんを癒して欲しいわけ。」
「なるほど。」
おおよその話は紗理奈から聞いていた潤一ではあったが、
実際に真奈美を目の前にしていくつもの疑問がわいてきた。
まずは、本当に中学生だろうかということだ。
顔は確かにまだどこかしら幼さも残っており、
小学生と言われても不思議に思われないだろう。
しかし、さっき真奈美をギュッと抱きしめた時の身体は中学生の物ではなかった。
出るところは出て、くびれるところはしっかりとくびれ、
身体全体は柔らかく、その物腰にどこか色気さえ漂っていた。
言葉やしぐさは幼いが、身体の動かし方や自然に取るポーズが、
どこか性的なものをイメージさせるのだ。
その証拠に潤一は、さっき真奈美と抱き合った時から勃起し始めていた。
それにいち早く気づいたのは紗理奈だ。
「ねえちょっと。潤一、あなたもう勃起してるの?」
「あ、いや、その、つまりさ、真奈美ちゃんってものすごく魅力的な女の子だから。」
「ちょっと、惚れたりしないでよ。真奈美ちゃんの気持ちだってあるんだし。」
「それはわかってるよ。敏明君ていう存在もあるわけだし。」
「ま、もっとも、真奈美ちゃんに押し付けることはできないんだけどね。」
「ああ。」
紗理奈は真奈美に聞かれたくない話の時には、
真奈美の耳につけてもらったイヤホンから音楽を流していた。
選曲もボリュームの調整も紗理奈の手元のリモコンで行えたのだ。
「なに、お話してるの?」
潤一の動きが止まったことを不思議に感じたのだろう、真奈美が聞いてきた。
真奈美を不安にさせることは、今日はできるだけ避けたかった。
「あ、ごめんごめん。まなちゃんのこと、放っておいちゃいけないよね。」
潤一は真奈美の髪を撫でながら耳元や首筋へのキスを始めた。
その手は真奈美を驚かさないようにゆっくりと肩から背中へと回り、再び肩へと戻った。
「まなちゃん、お洋服、脱がせるけど、いいかな?」
「うん。真奈美は?」
「まなちゃんはじっとしていていいよ。ぼくがそっと脱がせてあげるから。」
潤一は真奈美のブラウスのボタンを一つ一つ外し始めた。